« 目の前での大量逮捕 | トップページ | 罵愚さん、侵略の事実を素直に認めませんか。 »

2005年7月 8日 (金)

石橋雅雄氏のトラックバックを検証する

「靖国神社で手を合わせただけで、前の侵略戦争を正当であったと認めたことになるのだろうか?
 余りにも無理がある。論理のかけらも無い。
 靖国神社への参拝は侵略の歴史の正当化を意味している、と言う人がいるとすれば、それはその人の単なる思い込みである。その人にとっては、そのように見えて仕方が無いのであろう。だが、実際に参拝している本人が何を考えているのかということとは、全く別の問題である。」

 どうやらこの人は不勉強のために靖国神社が明治以来のアジア侵略を肯定する立場で、侵略戦争で皇軍兵士として死んだ人間だけを軍神として奉っていることをご存じないようである。遊就館の展示を見たと書いてあるのに、靖国の主張がどの様な主張か、一切触れようとしていない。天神さんにお参りする人は学業成就など、それぞれの神社には祭神が存在している。侵略戦争で死んだ人間を崇めることすなわち軍国主義になることを理解できないようである。

「要するに中国や韓国の人たちは、それぞれの人たちが抱いている思い込みの激しさの余り、小泉首相が参拝する姿を目の当たりにして、感情を傷つけられたと言って騒いでいるのである。自分たちが勝手にこしらえた思い込みが原因で、自分たちが傷つけられたと勝手に騒いでいるのである。」

 日本が朝鮮・韓国・中国を始めとするアジア諸国を侵略した事実は、かの国の人たちが「勝手にこしらえた思いこみ」ではない。日本が勝手に侵略したのだ。勝手に軍隊を派遣してアジアの人々に多大な犠牲を強制したのだ。

「中国や韓国の人たちは、小泉首相が靖国を参拝することで、日本が再び軍国主義国家となり、再び我が国を侵略してくるのではないかと被害妄想を抱いているのである。なぜこのような被害妄想が生まれるのか、それはもうお分かりであろう。そう、中国にせよ韓国にせよ、厳しい情報統制が敷かれているが故に、正しい情報が各国の人々に適切に伝わっていないからである。」

 日本国憲法が禁じている宗教団体への援助の内で、敢えて靖国に首相として参拝するのは、靖国に特権的立場を付与することに繋がると同時に、靖国が主張する「大東亜戦争」=アジア侵略戦争を肯定することになるのだ。なるほど中国においては言論統制がしかれているのだが、日本の軍事大国化に繋がる問題については、国民的レベルで詳細に報道されているよ。正しい情報が伝わっていないなどと言うことによって韓国および中国の人々が無知故に騒いでいるとして差別排外主義を煽ってもいる。

「日本が中国や韓国と国民レベルで友好を取り戻したいと願うのであれば、まずは両国に情報統制を解除してもらうようお願いしないことには、それは到底実現不可能であろう。無論、それ相応の理由があるが故に情報統制を敷いている以上、簡単に解除の要請に応じてはくれないことは、言うまでもない。その理由が一体何であるかを知ることこそが、靖国問題の本質を真に理解する上で重要ではないだろうか。」

 ここでもまた無知故に騒いでいるとして蔑視の思想を煽っている。

「(私は無論読んではいないが、各ブログの書評を読む限り、高橋哲哉の「靖国問題」は、靖国問題の本質を全く捕らえていないように思える。靖国神社そのものよりも、靖国を問題視する中韓の姿勢にこそ、今般の靖国問題の本質があると私は思っている)」

 靖国神社が誰によって何のために造られ、何を主張し、どの様な政治的役割を果たしているか、読まなくとも分かるようである。ここで石橋氏は自分が靖国が抱える問題を直視できない事を自己暴露している。何故なら高橋哲哉氏の「靖国問題」を読まずしてその内容を批判することは出来ないのだが、それをしようとしない。読む事への恐れすら感じているのではないだろうか。石橋氏の無知と色眼鏡によってのみ主張されている靖国問題は中国・韓国が悪いとの主張は、井の中の蛙が大海にでたくない、と言うしか表現のしようがないからだ。己のよって立つ基盤が事実を知ることで崩れ去る事への恐れであろう。

「拝殿を離れた私は、遊就館に向った。」「無駄にしてはいけない。日本を守るために落とした彼等の命を、絶対無駄にしてはいけない。そのためにも、私たちが真剣になって、日本を守らなければ―――」

 ここで彼は軍国主義者であることを改めて表明しているのだ。零戦と特効塀の手記に涙した彼は、日本が侵略によって拡大した版土を守るために落とした命に続こうと決意表明している。実際には特攻隊が日本を守ることが出来なかったし、多くの国民に犠牲を強制した侵略戦争に反対して政府と闘うことの中にしか国民を守ることがなかったことを、彼には理解できないようである。

「高橋哲哉が創価学会系の雑誌「潮」8月号に靖国問題の記事を書いていた。
 これで高橋哲哉は、ピースボート、バウネットに加えて創価学会と、「反日 悪の枢軸」の全てに関与していることが分かった。」 「『靖国問題』の本質とは何か。」と題されたその記事の中で、高橋哲哉は、靖国問題は中国や韓国が非難するから問題なのではない、国内の問題だとハッキリ述べている。私の主張と全く正反対である。
 靖国神社の何が問題であるかについて、高橋哲哉は次の2点を挙げているが、全く説得力が無い。
①靖国神社は戦争を肯定しており、平和祈念の施設としてふさわしくない。
 遊就館には戦争に係る資料を展示しているから、靖国神社は戦争を肯定していることになる、と高橋哲哉は言う。それのどこが戦争を肯定していることになるのだろうか?戦争という歴史的事実を示す資料が展示されていることのみを理由に、「靖国神社は戦争を肯定している」と発想するその思考回路が私には全く理解できない。上記の記事で書いたように、私は遊就館を訪れて、逆に戦争のむなしさを思い知った。また同時に、日本を守ることの大切さを思い知った。戦争肯定という思いには全く至っていない。人々が靖国神社の展示物を見ると戦争をしたがるようになるから危険だ、などと考える高橋哲哉は、日本国民を馬鹿にしているとしか思えない。
②靖国神社への公式参拝は政教分離に反する。
 政教分離の趣旨は、国家権力による宗教団体の援助又は圧迫を避けることで、個人の自由の権利を確保することにある。政教分離を通じて、ファシズム国家の生成に宗教が利用されることを抑止していると思われる。
 だが、小泉首相が靖国神社を参拝したのを見て、自分が国家神道を強制されている、ファシズム国家の生成に自分が加担させられている、と思う人がどれだけいるのだろうか。高橋哲哉くらいしかいないのではないか。日本人を小馬鹿にした、何とも短絡的な連想ゲームである。
 それに、政教分離を徹底させろというのなら、創価学会の手先である公明党は国政に参加するなと言いたい。創価学会こそが、広宣流布によって政教合致を進め、日本を支配しようとたくらんでいるではないか。「潮」に国政分離を徹底させろと書いた高橋哲哉は、かえって墓穴を掘って自爆したように思えて滑稽ですらある。」

 何おか言わんや。日本の侵略戦争を反省し、二度と再び戦争の惨禍を繰り返すまいと考える人々は「反日悪の枢軸」なのである。これが軍国主義でなくてなんだというのか。石橋は自らが自由主義史観=自慰史観=皇国史観の持ち主であることを表明している。

|

« 目の前での大量逮捕 | トップページ | 罵愚さん、侵略の事実を素直に認めませんか。 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 霧雨さん沢山書き込んでいただいていますね。残念ながら私はご紹介の本は読んでいないのですが、関連した本は読んでいます。一個人としての責任問題という物も真剣に検証する必用はあると思います。

投稿: アッテンボロー | 2005年12月30日 (金) 23時11分

ちょっとこれほど大きなカテゴリーの「戦争責任論」からは外れますが、「戦艦大和ノ最後」を執筆された吉田満氏の「一兵士の責任」あたりはこの論争をするに当たって非常に適しているのではないかと思います。

投稿: 霧雨 | 2005年12月30日 (金) 22時25分

 結局、話題は日本の近代をどう解釈するのかの、歴史認識に戻る。日本が勝手に近隣アジアを侵略したと主張する侵略史観の持ち主だけが、靖国を否定する。
 アッテンボローさんもまた「侵略ありき」の地点から話題をスタートさせていて、「どこに侵略があったのか?あれが侵略と呼べるのか?」の疑問には答えられない。
 わたしの結論としては、日本がきらいなら、日本から出て行けばいいじゃん、というものだ。

投稿: 罵愚 | 2005年7月 8日 (金) 02時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/111250/4874273

この記事へのトラックバック一覧です: 石橋雅雄氏のトラックバックを検証する:

« 目の前での大量逮捕 | トップページ | 罵愚さん、侵略の事実を素直に認めませんか。 »