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2005年7月22日 (金)

フリ・キリ・ミリ・ハラ・テツ・キャク

 反戦青年委員会の活動家になると、日常生活における防衛戦争の技術の学習が始まる。中核派というのは「全党の戦争化」という言葉があるくらい党=軍隊のような時代があった。少なくとも警察権力や敵対党派である革マル派につけ込まれないようにいくつかの防衛原則の習熟が求められた。

 「フリ」と言うのは、目的地を特定させないために正反対の方角などに振り回すこと。革共同集会の解散過程について書いた記事で、電車をいくつも乗り継ぐ事などがそれにあたる。その他にも自宅に帰るときには最寄り駅を使わないで何駅か離れた駅を利用するのもこれにあたる。だから路線を変えたりして出来るだけワンパターンにならない様に努力した。

 「キリ」は、尾行を切ること。電車の乗り降り、歩行中に尾行がないかなど確認してから目的地に向かう。尾行されているときの切り方については、公表すると差し障りがあるので書けないが、おそらく「旗旗」の過去ログに出ていた「マジック」と同じ物だろう。

 「ミリ」は自宅に侵入者がいないかどうかを調べるために、ちょっとした細工を施すことで、玄関や窓などを自分以外の人間が開け閉めすると分かる様に色々な仕掛けを施した。警察の場合大家を買収して不在時に侵入することも有るし、革マル派は豊玉アジトで一万を超える合鍵が押収された様に、何時忍び込んでくるか分からないからだ。大事な史料などはミリが施された場所に保管する。

 「ハラ」は、大事な物がひったくられたりしない様に腹に巻いて持ち歩くこと。夏の暑い時期でも腹巻をしてその中に大事な物を仕舞ったりした。後にウエストポーチを使う様になった。この頃の習慣のせいか、財布等の大事な物は常にウエストポーチに入れる癖が残っている。

 「テツ」鉄壁防御の略で、自宅や拠点事務所の出入り口には大人数が同時に入れない様に鉄パイプなどで柵を付ける。勿論賃貸住宅を借りるときなども出来る限り玄関ドアが鉄製の扉であることが望まれた。某大学の寮の出入り口などは徹底していた。二重扉になっていて、外側のドアと内側のドアの間には一人しか入れない。一人ずつしか出入り出来ないのだ。

 「キャク」は、書類等の処分体制のこと。中核派は大事な文書は水溶紙という特殊な紙に書く。この紙は糊で出来ていて、水につけると溶けてなくなる性質を持っている。家宅捜査のときなどに焼却していては時間不足で燃え残ったりするので、この方法を使っていた。だから自宅でも事務所でも常に水を張った容器が置いてあった。この水溶紙に書かれた文書を持ち歩くときは、ジップロックの様な袋にヤクルトのジョア等と一緒に入れて持ち歩く。とっさのときにジョアを潰せば文書が溶けるからだ。時々満員電車などでジョアが潰れてしまい、文書が台無しになることも有った。

 この防衛戦争の六原則は、僕が活動家になった当時はかなり徹底してたたき込まれた。今現在ではかなり緩くなっているのではないだろうか。

 

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