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2005年8月 3日 (水)

警察、機動隊、国家の暴力

 三里塚闘争を始め、多くの闘争は最初から武装闘争であったわけではない。闘争の初期には共産党のように「人民の暴力反対」、国家の暴力は容認という輩が、選挙の票目当てで参加していた時期もあった。それが何故に共産党を排除して全学連をはじめとする新左翼を受け入れ、実力闘争に発展していったのか。

 最初は、空港公団の測量に対して三里塚の農民は道路に座り込みをすることで抵抗した。共産党は「道路交通法違反だから」農民に立ち退くように呼びかけた。その後で機動隊が農民に暴行を加えて排除した。第一次と第二次の強制代執行の際には、農民が立木伐採を止めさせるために木に登り鎖で体をくくりつけているのを、そのまま伐採した。多くの農民が負傷した。地下壕に立てこもる農民の頭上を農民が生き埋めになるのも気にせず、重機で走り回った。大木よねさんというおばあさんが農機具にしがみついて抵抗するところに、殴る蹴るの暴行を加えて住居を取り壊し、家財道具を放り出した。

 全学連の学生に対しては、反対集会が終了して、たき火をして暖を取っているところに襲いかかり、女子学生の口に警棒をつっこみ顎を外した。野次馬が見かねて、農民や学生と一緒に抗議すると、子連れのお母さんの目の前で、乗ってきた乗用車を破壊した。後には野次馬が見物することすら出来ないように、厳重な検問を敷いて反対行動が一般市民の目に触れないようにした。東山薫さんという方は、負傷者の治療を行っている野戦病院に機動隊が乱入するのを止めるためにピケを張っていて、後ろから射殺された。数千数万の労働者学生が重軽傷を負った。

 60代の老人を2メートルの崖から突き落とし、田んぼに油をまいて火を放った。報道のカメラマンが警察にとって都合の悪い映像を映していたら、襲いかかってカメラを破壊した。小学生の登下校を十数人の機動隊が盾を持って取り囲み脅している。反対同盟農民の家を訪ねる者は誰彼構わず検問して顔写真を撮る。一晩中投光器で家を照らして真昼のような状態にする。現在の暫定滑走路から離発着するジェット機は、農家の頭上40メートルの高さを飛んでいる。40年近く三里塚で行われ続けている警察、機動隊、国家の暴力がこれだ。

 農民や労働者学生がたまりかねてささやかな武装をして抵抗する。マスコミや共産党は「暴力学生」と言って全学連や反戦青年委員会の労働者を非難する。警察に抗議することはない。民衆が暴力を持って国家権力に抵抗することを非難する人の殆どは、国家権力の暴力に対しては何も言わない。支配する者だけが暴力を欲しいままにする現実。この事を批判しないで暴力一般に反対することの欺瞞を考えて欲しい。労働者人民が国家権力打倒のために暴力をふるうことに反対するなら、国家体制維持のための暴力にも反対すべきではないだろうか。ダブルスタンダードは許されない。

 三里塚闘争について書いた多くのルポルタージュが存在する。機動隊の、国家の暴力が数多く記載されているが、ただの一度も政府・警察・空港公団は「名誉毀損」などと言ったことはない。全て事実だからだ。今日では多くの本が絶版になっているが、三一書房労組に問い合わせれば、新書本が入手できるかも知れない。

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コメント

 大須事件とやら、一度警察・機動隊の暴力を体験してから下らぬ戯れ言を言うが良い。機動隊は反人民的暴力装置であり粉砕の対象だ。

投稿: アッテンボロー | 2008年9月23日 (火) 00時49分

機動隊なんてものは国家権力の良心ですよ。
怖い国なら射殺されてるわけですから(笑

手加減して対処してくれる相手にボコボコにされる程度の力で革命もクソもないでしょう。

投稿: 大須事件 | 2008年9月22日 (月) 22時30分

東山薫さんの記事をかきました。ここにリンクをはりました。

投稿: Chessdoctor | 2007年3月26日 (月) 23時07分

死ね
日本のクズ野郎

投稿: | 2006年9月 6日 (水) 06時22分

 kamakazuさん同意して頂いて有り難うございます。返事が遅れて失礼しました。
 猿虎さんようこそ。引用全然気にしていません。むしろ文責が私にある事がはっきりするので良いのではないでしょうか。私からもトラックバックさせて頂きました。
 まだ猿虎さんのブログは見出ししかは意見していないのですが、後ほどじっくり拝読したいと思います。宜しければこれを期に良いおつき合いが出来たらと思います。

投稿: アッテンボロー | 2005年8月 6日 (土) 01時57分

トラックバックを送らせていただいたものです。抜粋しようと思ったのですが、ほぼ全文引用になってしまいました。すみません。

投稿: 猿虎 | 2005年8月 6日 (土) 01時15分

うむ。まったくもってその通り。「法律に順じて・・・」なんて言うが、都合よく解釈・運用される法律事態が「暴力」そのものであることを認識すべきだろうと思うぞ、俺は。

投稿: kamakazu | 2005年8月 4日 (木) 14時02分

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 なんかしょっちゅう同じ話題でアレなんですが http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20050108#p1 で引用した小林正弥氏のように(『非戦の哲学』)「旧世紀」の「マルクス主義的運動」は、「暴力的・闘争的側面を持っていた」とか「暗く闘争に彩られ」ていた、というような意見は、ほんとうによく聞かれます。ほんのちょっとでも「左翼」や「マルクス主義」や「運動」について肯定的に語ったとたん、「でも結局そういう人たちは内ゲバで殺し合いしてたんでしょ?」とか、「連合赤軍はどうなの?」と... [続きを読む]

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