「野党第一党に投票せよ」
かつて歴史学者の羽仁五郎氏は、選挙の際に「野党第一党に投票せよ」と言ったそうだ。ネットを見ていたら出ていたので、それがどこからの出典なのかまでは書いていなかったが、さもありなんと言ったところだろう。政権政党の暴虐を阻止できる可能性が一番高いのはやはり野党第一党が勢力を伸ばし、政権党に対して掣肘を加える状況というものが必用だと考える。羽仁氏が健在であった当時の政党事情は今日とは大きく違っていて政権党としての自民に対して中道勢力の民社・公明、革新勢力としての社会・共産の体制であった。新自由クラブや社民連が羽仁氏存命中に存在していたかどうかは調べていないので分からない。
今日の状況で言うと政権党は小泉の私党としての純化を為そうとする自民党にこれまたファシスト的純化を遂げつつある公明党である。対する野党は帝国主義社民に変質した民主党を最大勢力として護憲勢力の社民党、スターリン主義のセクト主義者共産党、泡沫団体国民新党・新党日本・新党大地と続く。この中でどの様な選択があるのだろうか。正直言って労働者の階級的利害を守る立場の政党が何一つ存在しない中で積極的に支持できる勢力はいないと言うしかない。
ではどの様な選挙結果になることが労働者にとって望ましいのだろうか。愚考してみる。まず自民公明の与党勢力が勝利した場合、「郵政民営化」選挙とペテンを労しているがそれは公務員労働運動を解体し、教育基本法改悪、憲法改悪、大衆増税、消費税増税、年金制度改悪法人税の税率引き下げ等々に対してまでも承認が得られたとして一気呵成に戦争国家体制作りに突進するであろう。あたかもナチスドイツでヒットラーが「全権委任法」成立以降国会の承認を得ることなくして好き勝手な軍費増強から第二次世界大戦へと突き進んだのと同様のことが起きるだろう。
翻って野党勢力を見たときに民主党は帝国主義の危機を救済するために腐敗転向したノスケやケレンスキーの様な社会排外主義者・帝国主義社民の党である郵政民営化問題においても本質的には首の切り方を巡って自民と対立し、民営化で生じる利権の取り合いを演じている存在だ。改憲勢力でもある。では護憲を唱える社民・共産はどうか。はっきり言って共産党はそのセクト的利害から野党統一戦線を結成することが出来ず、多くの選挙区で死に票を作るだけの存在である。社民は村山内閣当時の裏切りについて自己批判していない点で、本当に「護憲」なのかという点からして疑わしい。泡沫勢力は論外である。
以上各政党の内実などを見たときに、どの政党にも勝たせてはいけないという結論に到達した。具体的な投票行動としては自公政権勢力の議席減少民主党の議席増、しかしどちらの側も過半数を制することが出来ず、社共及び泡沫勢力をどの様に連立に引きずりこむかという点で政権が成立する非常に権力基盤が弱い者が望ましい。
勝者のいない結果となって国政が混乱している隙に革命勢力がありとあらゆる水路から闘って勢力を伸ばし、真の労働者党が登場するまでの時間稼ぎを出来ること。これが私にとって最良の選挙結果となるだろう。その様な状態にすべく選挙権を行使しよう。
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コメント
羽仁五郎さんの発言の出典は「君の心が戦争を起こす」という新書(カッパブックス)だと思います。
投稿: あおざかな | 2005年9月 9日 (金) 11時22分
トラックバックありがとうございます。
私の頭の中では、政権取って欲しくない順が、
小泉一派>民主党>昔ながらの自民党
となっています(^^;比例は好きに入れさせてもらうとして、小選挙区は、どの候補者に入れるのがもっとも効果があるか、考えています。小選挙区、やめてもらいたいです(笑)
投稿: kamakazu | 2005年9月 9日 (金) 13時58分
あおざかなさんご教示有り難うございます。
kamakazuさん、お互い入れたい候補者がいないのは悩みの種ですね。昔の中選挙区ならまだ何とか選ぶことが出来たけれど。
投稿: アッテンボロー | 2005年9月 9日 (金) 14時48分
おじゃまします。
投票しないことも、ひとつの意思表示の現われだとは思います。この間の選挙の投票率の低さは、自民-民主およびそれに付随する政党による、翼賛政治に対する大衆の忌諱の表れのような気がします。
しかし、今回の選挙でもし投票率が高くなるとすれば、大衆の鬱積した不満は、ペテン的な現状打破を掲げる小泉への支持となって現れるような気がします。やはり小泉は階級的な使命を自覚した政治家であってその手腕をあなどるわけにはいかないと思います。1例として、ルイボナパルトにとっての軍隊は小泉とマスコミの関係に再現されていると言えないでしょうか。いずれにしても、今回の一連の過程は、さしあたって小泉政権を本格的なボナパルティズム政権へと押し上げるでしょう。
こう言う予測をしつつも、小泉が一敗地にまみれることを期待します。
投稿: NK | 2005年9月 9日 (金) 20時30分
TBありがとうございました。
確かに、究極の選択かもしれませんね・・・
しかし、私は、棄権は為政者への白紙委任のような気がするのでしたことがありません。
投稿: oruto | 2005年9月 9日 (金) 20時48分
NKさんのおっしゃることもよく分かります。こんな時に革命勢力の候補がいればと、心から思います。そしてその様な勢力を作れなかった自分の力不足も実感してしまいます。
orutoさんようこそ。白紙委任はしたくありませんので私は一票を行使しに行きます。
投稿: アッテンボロー | 2005年9月 9日 (金) 21時21分
TBありがとうございました。
>>勝者のいない結果となって国政が混乱している隙に革命勢力がありとあらゆる水路から闘って勢力を伸ばし、真の労働者党が登場するまでの時間稼ぎを出来ること。<<
という記述を読んで、なるほど「1968年」の視点から見ればそう見えるのかもしれないと思いました。小泉批判とスターリン批判は重なるところがあるかもしれませんね。
投稿: 真魚 | 2005年9月10日 (土) 23時51分
真魚さん初めまして。私には自民党も民主党も敵だという感覚がありますから、どちらにも勝って欲しくないのです。共倒れが一番良い結果だと思います。
投稿: アッテンボロー | 2005年9月11日 (日) 00時20分
>自民党も民主党も敵
中国にでも移民した方が幸せになれるかもしれん。
投稿: 楼主 | 2005年9月11日 (日) 19時09分
楼主さんいらっしゃい。内のブログを読んでいただくのは締め手でしょうか?私は日本共産党及び中国共産党、朝鮮労働党はスターリン主義反革命であり打倒の対象であるという考えの持ち主ですので、あくまでも日本において反帝国主義・反スターリン主義世界革命を目指す勢力を支持します。
投稿: アッテンボロー | 2005年9月11日 (日) 20時01分