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2005年9月14日 (水)

「共産主義における『左翼』小児病」

 先日の「自民圧勝をどう総括するか」の中で日共スターリン主義反革命への批判としてレーニンの「共産主義における『左翼』小児病」を学習するが良いと書いた。中核派は「小児病」という言葉の持つ差別性を鑑みて、この本を指す場合のみにこの呼称を使用するが、そうでなくこの本でレーニンが批判している右翼的偏向と極左冒険主義的な偏向を指す場合については「左翼空論主義」という呼び方をしている。大月書店の国民文庫版において日共はわざわざ「左翼」に括弧を付けている。ロシア語が読めないので原著ではどの様な表現がされているのか知らないが、日共はこの本を新左翼を批判するときによく利用する事から考えて、新左翼を「ニセ左翼」とでも言いたいのだろう。「小児病」という言葉を平気で使うのも差別主義者の日共らしい事である。

 党利党略の狭い見地からしか今回の選挙戦を戦うことが出来なかった日共の空論をこそ批判するために、若干の引用をしてみたい。

 第二章 ボリシェビキの成功の一つの基本条件より「プロレタリアートの無条件の中央集権と最も厳格な規律こそがブルジョアジーに勝利する基本条件の一つである」「先ずなによりも問題なのは、プロレタリアートの革命党の規律がなにによってささえられるのか? それはなにによって点検されるのか? なにによって強化されるのかということである。それは、第一に、プロレタリア前衛の階級意識、革命にたいする献身、その忍耐、自己犠牲、英雄主義によってである。第二に、きわめて広範な勤労者大衆、なによりもまずプロレタリア的勤労大衆と、さらにまた非プロレタリア的勤労大衆ともむすびつき、接近し、必用と在ればある程度まで彼らととけあう能力によってである。第三に、これら前衛のおこなう政治指導の正しさによってであり、彼らの政治的戦略と戦術の正しさによってである、--ただし、これは最も広い大衆が自分の経験にもとづいてその正しさを納得するということを条件とする

 今回の選挙で果たして共産党は主要な敵である小泉自公政権に打撃を与えることが出来ただろうか?まったく出来ていない。それは多くの労働者大衆が実際に感じていることである。敵の共倒れを作り出すことが出来ないばかりか、貴重な味方の戦力を分散させ、各個に撃破されてしまった。主要な敵である小泉自公政権に圧倒的に強大な権力を与えることで、労働者大衆は自分の経験にもとづいて日共の間違いを納得してしまった。心ある人々は、今回の利敵行為を小泉自公政権が続く限り記憶し続けるだろう。自分たちの路線に自信が持てないが故に小選挙区に泡沫候補を擁立しなければ比例区においても得票することが出来ないと考えているのだ。本当に倒すべき相手が誰であるのかすら見抜くことが出来ない日共に未来を託すことは出来ない。もちろん現在の新左翼諸党派のとてつもなく小さな力量では日共に変わる労働者党になるにはまだまだ数段の飛躍が必用であろう。ただし、今回の衆院選挙において新左翼諸党派は自らの力量不足を知るが故に社民を支援することで多少なりとも革新勢力の議席増に貢献している。

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 追記 「自民圧勝をどう総括するか」に寄せられた労働者Lさんのご意見への返事をコメント欄に書いたのですが他の方にも読んでいただくために追加して掲載します。

 労働者Lさんの記事、拝読しました。実は新左翼の中で共産党の選挙戦術を批判する意見が多いのは、おそらく日共がレーニン主義を掲げながらまったく違うことをしている事への反発が根底にあるのではないかと思います。
 1917年の8月、レーニンの率いるボルシェビキはコルニロフの反乱に対して全力を挙げて闘いました。これは当時の政権を握っていたケレンスキー内閣を守るためではなく、革命を守るためには、プロレタリア革命を成功させるためには先ず誰から倒すべきかという明確な政治判断があったと思います。
 翻って日共は黒目さんのブログでも書かれている社民主要打撃論の立場から独自候補を擁立しました。レーニンはケレンスキーに頼まれてコルニロフを倒したのではありません。まったく独自の判断、独自の行動として反革命を粉砕したのです。もし日共が本当に共産主義の党であるならば先ず小泉自公政権を倒し、とって返す刀で民主をも倒す事を考えたはずです。
 おそらく草加さんもその様な観点から日共を批判しているのではないかと思います。草加さんも私もはっきりと自民も民主も敵であることを明言した上で日共の選挙戦術を批判しておりますので、その点誤解無きようお願いします。

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コメント

 kamakazu |さん今晩は。確かに若いフリーターやニートにとっては既得権なんか無いですね。それらの人々も獲得する左翼勢力の秘薬が必要だと痛感しています。

投稿: アッテンボロー | 2005年9月17日 (土) 01時16分

hiroさんへ
>その点小泉さんは既得権は認めない。国に頼るなという意思がはっきりしており、その部分が既得権のない若い層に受けたのではないかと私は理解しています。

頭を斧で殴られた感じがしました。その通りです。若い層には既得権なんかないんですよ。高校を出て、最初の就職先がスーパーのレジ打ちとか、レンタルビデオ屋の店員とか・・・時給制で、組合なんてなくて、いつ、クビを切られるかわからない。知らないうちに、それが当然のことになっている社会状況。その社会状況を教条的にしか語れないのでは、ダメダメです。生活者の視点とか、弱者の立場と口で言っても、俺はなんにもわかってなかった気がしました。

風俗店(ここ、あまり、批判しないでね)に行くと、「バブルのころって、どうだったの?」と、若い女の子に聞かれます。働いても働いてもプラスになりにくい生活をする多くの人にこそ、伝えていかねばならないことがたくさんあるように思います。(ここ、現在、失業者でよかった?)

投稿: kamakazu | 2005年9月17日 (土) 00時54分

 自民党は現在小泉の主導権が非常に強いですよね。そして党内の反対派、いわゆる「抵抗勢力」が次々と粛正されています。これは民主党が派閥に分裂している状況に比べて、非常に大きな反革命的突進力を持っていると私は判断しています。ですから強大な敵より脆弱な敵を勝たせた方が、将来的に労働者の革命勢力拡大に繋がるのではないかというのが私の考えなんです。

投稿: アッテンボロー | 2005年9月15日 (木) 23時24分

 こんにちは。体を大事にして、自分のことだけを考えてください、などと言いながら論争に巻き込んでしまい、どうもすいません。
 まず、「草加さんも私もはっきりと自民も民主も敵であることを明言」というくだりについては、わたしは誤解していないと思いますので心配ご無用です。
 さて、他のところにも書きましたが、結局のところ、小泉政権が自民党や民主党が作るであろう他の保守政権とは質的に異なる脅威であると判断するかどうか、ここがポイントだと思います。言い換えれば、コルニロフが企てたクーデターに小泉の「構造改革」が匹敵するかどうか、ということです。必ずしも自信はないのですが、わたしは民主党政権に代えたところでたいして変わらないのではないかと思います。

投稿: 労働者L | 2005年9月15日 (木) 23時10分

 まこと@休憩中 さん初めまして。ようこそお越し下さいました。ご紹介いただいたサイトは後ほど見に行ってみます。ただ今日ネットで色々見ていましたら、あるブログで、共産党が小選挙区で候補を擁立しなかった地域で比例区の票が小選挙区の票を上まっわていたとありました。もしかしたらご紹介していただいているのがそれかも知れませんが。
 私自身は詳細に検討したわけではないのですが、共産党の論理は間違っていると思います。小異を捨てて大同につく階級的な立場を取らない限り広範な大衆の支持は得られないと思います。

投稿: アッテンボロー | 2005年9月15日 (木) 22時06分

アッテンボローさん、はじめまして。
「まこと」と申します。「四トロ同窓会」板などに時々顔を出しています。今後もよろしくお願いします。

ところで、アッテンボローさんが指摘されるように、共産党は大半の小選挙区(前回までは全選挙区でしたが)で候補者を擁立する理由として「比例票の掘り下げ」を挙げていますが、この理由は実際の投票結果からみても論理性に乏しいのではないか?自民と民主が肉薄している選挙区で候補者を擁立せずとも共産党は現在と余り変わらない得票を比例で得ることができるのではないか?という議論を↓の掲示板で行っています。

http://8330.teacup.com/netkikaku2/bbs

共産党の「論理」に科学的合理性があるのか否か、この観点からの検証も必要かもしれませんね。

投稿: まこと@休憩中 | 2005年9月15日 (木) 21時48分

 けんちゃんさんようこそお越し下さいました。仰るとおり出来る限り「市民に通じる言葉」「感覚」で話が出来るように私も努力しています。宜しければ今後も書き込みなどしてご意見を聞かせてください。

投稿: アッテンボロー | 2005年9月15日 (木) 16時25分

  アッテンブロー様コメントありがとうございました。田舎でごとごとやっている市井の市民です。今回の選挙の結果は「めんどくさい」ことになりました。

 自分としては小さな商いで手一杯で活動余力は殆どありません。ですが、今後4年の間に「憲法改正法案」「教育基本法の改廃」は必ず出てきます。国の根本的なしくみの改悪にのりだすでしょうから。

 わたしは世代としては「遅れてきた全共闘世代」です。団塊の世代に憧れていましたが、昔を懐かしがるだけで何も行動しないので、一緒に活動することを諦めました。

 今は「他人の話をまじめに聞く」作業をここ2年半ばかししています。それはマスメデイァに変わる「新しいメデイァ」をこしらえたいからです。

 今回の総選挙も自民党は電通のプロジュースで動きました。それを覆すことは簡単ではありません。「市民に通じる言葉」で、「感覚」で話しができなければ、孤立し,確固殲滅されるでしょうから。そういうことでblogは時折眺めさせていただきます。

投稿: けんちゃん | 2005年9月15日 (木) 15時59分

 hiroさんいつも愛読していただいて有り難うございます。ご指摘の一般人の賛同を得られるか、と言う問題は本当に重要なことだと思います。この記事で引用したレーニンの文献は、それこそ一般人に経験によって党の正しさを知ってもらわなければならない事を強烈に訴えているのです。いくら言葉だけで「我が党は正しい」などと叫んだところで、実績のないものの発言は誰も本気で信じてくれはしません。
 今日の全ての左翼勢力が「正しい実績」を誰の目にも明らかに示せる状態にない事が、衰退状態の原因であると思います。そしてそれは、そもそもの出発点である理論からして間違っているのではないか。だからこそ先人達の築き上げた理論を改めて学び直していきたいというのが私の立場です。
 ですから趣旨に添うとか添わないとかは関係なく、疑問に思われる事、分からない事については遠慮無くコメントしてください。私にとってはどの様にして「一般人」に共産主義の正しさを伝えたらよいかという、とても勉強になるし、良い訓練になっています。ただ私は一介の労働者活動家に過ぎませんでしたから力量の及ばない事が非常に沢山ある事は了承してください。

投稿: アッテンボロー | 2005年9月15日 (木) 14時34分

アッテンボローさんおはようございます。いくつか左翼のブログというものを見させていただいた上での感想ですので、本ブログの趣旨とは少し異なることをお許しください。
なんかぶれている気がするのですが。皆さんは戦闘好きで、戦線とか闘争とか戦争関連の言葉がお好きなのは理解できるのですが、根本的に違ってませんでしょうか。選挙で勝とうということであれば人気投票なんですからどうしたら一般人の賛同を得られるかを述べることが必要なのではないでしょうか。一般人はもう国にかじる脛がないことを知っているので小泉さんを支持し、甘い言葉の共産党を支持しないのだと思います。皆さんがすべきことは、長年にわたって国際的な競争力を保ちながら、逆者救済や平等が保てる世界をどうしたら作ることができるかを示すことではないでしょうか。金持ちから金を取れという話になるのでしょうが、そんなことではいつかは金持ちも貧乏になってしまいます。そうなると国際的な競争力はなくなり、結局は一億総貧乏状態になりますよね。まあこれこそ理想形だという主張には一理あるのですが、これではきっと賛同する人は少ないでしょう。ロシア、中国の醜態を見ると、一度共産主義になると取り返しが付かないという意識は一般人にあると思います。いままでの共産主義とどう違うのか。目指すべき姿がはっきりしていないからだめなのではないかと思います。その点小泉さんは既得権は認めない。国に頼るなという意思がはっきりしており、その部分が既得権のない若い層に受けたのではないかと私は理解しています。
一般人の意向なんか関係ないということであれば選挙結果など気にせず、武器の密輸方法でもお話されたほうが良いのではないかと思いますが、そうであるのであれば私は警察の味方になります。(ここは冗談ですから武力革命なんて考えないでくださいね)

投稿: hiro | 2005年9月15日 (木) 12時31分

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