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2005年11月 2日 (水)

「戦火の中の子どもたち」

 だいぶ以前に赤石路代さんの「AMAKUSA1637」というマンガを紹介した。その時に赤石さんのホームページをお気に入りに登録して時々見ていた。十月の初めにサイトのトップに紹介されていたのがこの「戦火の中の子どもたち」で、作者の北川玲子さんは赤石さんの高校時代からのお友達だそうである。戦争に限らず社会派の問題を扱ったマンガを見つけると、ついつい子どもに読ませようと思って買い込む癖のある私は、この本も注文して購入した。入手したのが十月の下旬であったために風邪の影響で中々読むことが出来なかった。ようやく昨日読むことが出来た。風邪の方も回復傾向である。

 まんがグリム童話という雑誌に04年から今年にかけて掲載された五点の作品が収録されている。それぞれの作品で子どもの視点から戦争の惨禍を描いている。「グラウンド・ゼロ 広島」では被爆した少女と占領軍の一員として広島に資料収集にやってきたカメラマンとの交流から、カメラマンが原爆の悲惨さを世界に伝える報道カメラマンへと変わっていく。「アウシュビッツ1945」ではユダヤ人の少年が父、母、妹を失いつつも生き残り、成長してから収容所の幹部と巡り会い復讐する物語。「小人の靴屋」では、満州を舞台に中国残留孤児の問題を描く。日本から開拓に入った人々が、実は現地人の土地を奪って入植したのであり、その為に報復を受ける。さらに日本軍は民間人を見捨てて真っ先に逃亡している。満蒙開拓団の悲劇を描いている。「かわいそうなゾウ」では有名な上野動物園のトンキーを擬人化して少女として描いている。軍部の都合で殺されていく動物たち。しかし敗戦の色が濃厚であることを国民に隠すために銃殺は避けられ、そればかりか動物たちの死すら戦意高揚の道具に使う軍人たち。「白旗の少年」は、おそらく白旗の少女からの連想なのだろうが、日本軍によって避難していた地下壕から追い出され、秘密保持のために殺される沖縄県民。一つ一つの話が事実をモデルにしたフィクションとして戦場で尤も弱い子どもの視点から描かれている。ぶんか社より発行。

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「アニメ・コミック」カテゴリの記事

コメント

 どうしても商業マスコミはスポンサーの意向が働いたり、売り上げを気にしたりしますからね。伊達や酔狂でやっている、インターネットを含むミニコミの方が核心をついているときがありますね。

投稿: アッテンボロー | 2005年11月 4日 (金) 17時27分

嫌韓流は私も購入しました。
それなりによかったと思いますよ。
まぁ、ああいう意見漫画はたいてい都合の良い資料を集めてますので、
その点は割り切って見るべきだと思います。

>実際営利目的と差別排外主義のデマゴーグたちのデタラメぶりは非道い物がありますね。

商売を目的としない、インターネット上のものとかの方が信憑性あったりしますからねぇ…

投稿: 眠名有 | 2005年11月 4日 (金) 16時50分

 眠名有さん、このマンガでは参考文献などもちゃんと提示されていますのでご心配なく。実際営利目的と差別排外主義のデマゴーグたちのデタラメぶりは非道い物がありますね。近日中に「嫌韓流」のマンガについても取り上げようかと思っています。

投稿: アッテンボロー | 2005年11月 3日 (木) 18時42分

まぁ、子供が被害受けたことは事実ですよね。
それは伝えねばならないと思うし、いろいろ資料とともに説明すべきでしょう。
けど、それにも検査と言うものが必要だと思うんですよね。
ただ商売目的だけで、ありもしないでっち上げを書くバカがいますから。

投稿: 眠名有 | 2005年11月 3日 (木) 08時10分

 別にこの作品が「火垂るの墓」を越える名作だと入っていませんよ。この様に戦争の問題を取り上げる作品が出版されていること自体を喜びたいというのが私の思いです。少なくとも反戦平和を主張できる間は全面的な戦争は起こりません。
 ヒトラーユーゲントや戦前の日本の少年団などの例がありますから子どもが全て犠牲者だとも思いませんが、弱い立場で犠牲を多く受けたことは否定できないと思います。

投稿: アッテンボロー | 2005年11月 2日 (水) 22時31分

むー。戦争の物語ですか。
個人的には火垂るの墓が一番かなぁ。

でも、私が元々人間不信なせいか、一方的に悪を決め付けてるのって、正直信用できないんですよねぇ……
少年Hとかもありますし……

投稿: 眠名有 | 2005年11月 2日 (水) 21時36分

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» 戦争と平和 [愛の詩]
 私の好きな写真に トランクの中の日本―米従軍カメラマンの非公式記録 著者名:ジ [続きを読む]

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