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2006年4月 9日 (日)

知花さんの講演会

 知花昌一さんが87年の沖縄国体で日の丸焼き捨てに決起した後、東京と大阪で講演会が行われた。88年のことである。確か記憶では秋のことであったと思う。会場は環状線弁天橋から少しの所にある大阪市の施設だったと思う。当初使用申請を出したところ、許可が下りた後で右翼団体の嫌がらせのために許可取り消しという事態が起きる。それに対して集会の自由を守るために仮処分申請をして使用許可が確定したのは当日か前日のことであったと思う。会場には右翼の嫌がらせが予想されていたため知花さんと集会の防衛が絶対の課題となった。

 当日の朝、何のための任務であったのか忘れたが、全学連と反戦の隊列は阪大の近辺に登場していた。阪大生への情宣であったのかも知れない。そして或る施設で私たちは当日のための武装を整える。事前にさらしを購入し雑誌を持って集合することが言い渡されていた。雑誌をさらしで腹に巻き、ドスが通らないように対策するのだ。昼頃から弁天町駅前で街宣を行い、当日夕方の集会への参加を訴える。反応は上々であった。会場の前には中央大通りが通っている。集会時間が近づくと反対車線の西行きには百台以上の右翼の街宣車で一杯になる。拡声器で軍歌を鳴らし、ときおり「人殺し~」とわめく。ヤクザ右翼がそれを言っちゃあお終いだろとみんなで笑っていた。一台の大型バスに二三人しか乗っていないのがよく見えた。何でも右翼の動員は結構バイト料が良いそうである。それでも人数が集まらないのだから、当時の中核派は相当恐れられていたのだろう。

 会場の入り口に数人の右翼が徒歩でやってきて防衛の任に当たっていた白ヘル部隊との間で小競り合いがある。機動隊が割って入って右翼を保護して去っていく。私たちは軍事責任者のTさんがぶちのめす許可を下ろしてくれるのを待っていたのだが。事前に意志一致していて、右翼を殲滅するかどうかは責任者の判断によるとなっていたのだ。集会自体は言論と思想の自由を守らなければならないと思った人々が、使用許可取り消し問題を巡って非常に沢山集まり大成功に終わった。防衛隊であった私は集会場の入り口に陣取っていて会場内には入れなかったので講演内容は聞いていないのだが、会場入りする人々を見ていたら組合で知り合いになっている他党派の人々までが沢山参加していた。もちろん私は三点セットにヘルメットの姿だから相手からは分からないはずである。あの人もこの人も来てくれたんだと思うととても嬉しかった。この時思ったのは、右翼は無防備な市民運動などに対しては図々しく恫喝をかけたり出来るが、こちらが武装して対峙したとたんに腰砕けになると言うことだろうか。正義は武装しなければならない。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 maoさん、実体験というのは貴重ですね。私の場合は実体験のお陰で部落差別や在日朝鮮人に対する差別のひどさとそれが間違っていると思っていますから、事実を通じて今現在差別排外主義に取り込まれているネット右翼が変わってくれたらいいですね。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月15日 (土) 16時39分

ネット右翼と呼ばれる人たちの特徴を考えているわけですが、彼らは、自分の得意とする分野では、そこそこ書き込みをするのだが、自分が知らない分野については、中学生や高校生のような、幼い認識が出てくる。社会的なさまざまな、実体験が少ない。彼らが右翼的思想に流れたのも、自分の実体験から来ていない(以前なら、在日朝鮮人からひどい目にあったので嫌いになったなんて例があった)。だから、このブログはネット右翼の人たちに対する教育の場くらいに割り切るのはどうでしょうか。

投稿: mao | 2006年4月15日 (土) 02時29分

 tu-ta さん、中核派では武装自衛と呼んでいますね。持ち何こちらからは手を出しませんがいざとなったら反撃できる体制を取っていましたね。非暴力であっても防衛隊が必用だと思います。その点は全てで同意できなくても良いのではないでしょうか。
 確かに今の情勢では武装しての対権力戦闘が出来る常態ではありませんね。ですがいずれ必用になると言うのが中核派の考えだと思います。今の新指導路線だとどうなるのかはちょっと良く分かりませんので、以前のと限定条件を付けますが。で、私の場合中核派の最新の路線ではないわけですね。党内論議が為されているときには既に会議などにも参加することが殆ど無かったわけですから。
 今の中核派の路線については調べないと私も分かりません。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月12日 (水) 09時58分

雑誌を入れたさらしを巻くことは防衛策であって、武装だとは思えません。そういうことが必要なことはあると思います。

女性戦犯法廷も激しい右翼からの攻撃にさらされ、松井やよりさんは法廷が終わった後も、狙われ続けたのですが、非暴力の防衛隊に守られて法廷もその後の集会もちゃんと行われました。

だから、知花さんの集会の防衛に武装が必要だったとは思えません。

少なくとも、いまの日本の社会運動のシーンで武装が必要だとは思えません。不必要なヘルメットやマスクは人びとを運動から遠ざけることにしかならないように思います。

自分たちが兵士でなくなることをめざすサパティスタの考え方に学ぶべき点は多いはずですし、「軍隊ほど無駄なものはない」と語ったのは誰あろうゲバラだったそうです。

武装や暴力を社会における民主主義を勝ち取るために行使しようという主旨と裏腹に、それを行使する軍隊組織に民主主義がなくなり、そのような軍事組織をかかえる組織から民主主義が消えていくというのは旧社会主義の政権政党だけでなく、内ゲバを肯定する党派にもあてはまることだと思います。

投稿: tu-ta | 2006年4月12日 (水) 04時10分

 護憲的コケシさん、研修で色々忙しいでしょうね。ネット右翼については直接会って話しても中々に改心して貰うのは難しいことだと思います。でも、中間の人々を左翼と右翼のどちらが獲得するのかという点でキチンとした論争は必用だと思います。その中から例えば中核派の理論に興味を持って本を読んでみようという人も出てきます。実際に活動家に話を聞こうという人も現れるわけですから、必用な論争は避けないようにしようと思っています。
 でもネット右翼は本当にタチが悪いね。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月12日 (水) 01時35分

 お久しぶりです。

 知花さんの集会の話はとても良いと思いました。こうして実際にできた「統一行動」から、僕も色々学びたいですね(今は新入社員研修でいっぱいいっぱいですが)。

 「ネット右翼」の話ですが、以前書き込みをしていたある掲示板がその「襲撃」にあって投稿者が発言しにくきなる状況が出ました。彼らの主張は「どうして靖国参拝がダメなんだ?」、「そんな理由では理由にならない」の繰り返しでした。もちろん「日本は堂々としていればいい」、「シナ・朝鮮こそ頭を下げろ」の差別・排外主義丸出しで。

 当時掲示板初心者だった僕は感情的過ぎる返答をし、他の投稿者から諌められました。ただ、「ネット右翼」の反応は確かに弱くなったようでした。その後、僕などが掲示板管理人にこのことを報告し「ネット右翼」のアクセス禁止の措置をとらせました(なお僕自身はこれを機にその掲示板より脱退)。

 最近ではその管理人は「トルーマンこそA級戦犯だ」、という日本帝国主義に資する発言をしたかと思えば一方で「靖国参拝は軍国主義への道」というわけのわからないスタンスをとっています。そのせいか掲示板も少々右翼色が強くなってしまいました。ある投稿者は『週刊金曜日』へのほとんど個人的な恨みでもって(自分の寄稿を内容変更されていたことがよほど気に食わないようでした)、「週刊金曜日は反体制雑誌ではない」などと言うと共に「日本人の本質は右翼」というトンデモ発言まで飛び出しました。

 こうした僕の体験からしても、ネット上では「議論」することは不可能ではなくとも難しいものがあるのは確かだと思います。

 武装闘争路線をとる中核派が、なぜ今支持者や連帯者を獲得できるのかというと、そうした「面と向かった議論を恐れない」ところに拠ると思います。だからこそ、どこか各人で思うところがあっても、お互いに納得できる点ができるのでしょう。

 「百万人署名運動」ではいま再び「議論の大切さ」が再確認されているようです。中核派のそうした「強み」が今後さらに試されるのだと思います(特に改憲情勢で)。

投稿: 護憲的コケシくん | 2006年4月12日 (水) 01時02分

 ネット右翼をインターネット上の対話で説得することは確かに困難でしょうね。彼らの殆どは骨の髄まで腐りきった差別排外主義の虜だと思います。ただ、公開で論争する場合中間の人々をどの様にして獲得していくかという点には気を配る必用があると思います。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月11日 (火) 16時53分

 で、私はネット右翼をネットのなかでの議論を通して説得し、左へと変革させていくことについては、率直に言って悲観的です。
 というのは彼らの多くは「議論」というものを相手を説得するために行なうのではなく、「勝ち負けを競う」ために行なうものだと考えている。だから、自分達のメンツのみを優先させて、問題の本質とはあまり関係のない「揚げ足取り」をしてきて、論争の論旨があいまいになってしまう。
 しかも、彼らの相当数は愉快犯みたいな人達である。
 ネットというのは「相手の顔の見えない空間」でのやり取りなんです。しかも、それは「全世界に公開された空間」でのやり取りでもあるんです。
 相手を説得するための議論というのは、どこかの会議室か喫茶店で、個別に一対一で議論するしかないんじゃないかと私は思います。

投稿: にゃにゃにゃにゃにゃ | 2006年4月11日 (火) 10時26分

 誤解されることを恐れずに、「都革新」のサイトにあるネット右翼を分析する投稿文を紹介します。

http://www.tokakushin.org/undou/no_net_uyoku/net_uyoku.htm#d

 ここにもあるのですが、「つくる会」系右翼はキリストの幕屋とか生長の家とか神社本庁・神道系の諸団体などの宗教右翼によって、基本的には構成されているわけです。これは、「つくる会」教科書と対峙してきた人達なら、誰もが知っている有名な事実です。
 で、こういった宗教右翼を含む従来の右翼というのは「『皇室を中心とした日本の伝統』的なものに規定されて演説し行動し、国粋主義・排外主義をアピールする」のに対して、ネット右翼は「そうした見てくれや気取りや装いをあらかじめ放棄して、最初から中国・韓国・北朝鮮の人びと(在日を含む)にたいする嫌悪感・侮蔑・嘲笑(ちょうしょう)・差別・排外主義を最大の動機としている」という違いがあるわけです。
 むろん、ネット右翼が「つくる会」教科書を推進する連中であることは間違いない事実ですし、そのために連中は杉並現場にプラカードをもって公然登場したわけですが、だからといって、たとえば掲示板「阿修羅」の常連連中や、「うちはだいこ」のような陰謀論・陰謀史観をとる人達のように、ネット右翼=宗教右翼と決めつけるのも、それは適切な態度じゃないわけです。そういうのは、ネット右翼の連中のいう「『つくる会』教科書に反対する人達は、全員中核派だ」「過激派だ」という絶叫と、本質的な違いはないだろうと思うんです。つまり、「相手と同じレベルに降りていって、お相手する行為」であって、こういうことではネット右翼というのは止揚できません。
 実際には、ネット右翼の有名人で、『別冊宝島』などにたびたび雑文を書き、『正論』にも雑文を書いたことのある「中宮崇」という人物がいるんですが、彼は「自分は天皇制を廃止すべきだという立場だ」とか書いていたことがあるわけです。2chとかでも天皇(制)を非難する書きこみも多いわけですけれど、それらの書きこみをよく見ると、それは「天皇家の祖先は朝鮮人だ」とかいう内容のものになっているわけです。
 つまり、連中の「天皇(制)批判」というのは、しばしば差別排外主義の延長戦上でのものになっている、なぜなら彼らには近隣アジア諸国への差別排外主義以外には、何も内容がないからなのです。

投稿: にゃにゃにゃにゃにゃ | 2006年4月11日 (火) 10時17分

 集会の一般参加者までが解散戦争を行うのは画期的ですね。これからの運動にも教訓になるかも知れませんね。
 ネット右翼に関して言えば、一番の特徴ですね。差別排外主義者ではあるけれど、天皇批判に同調してきたりするそうです。ある人が言っていたのですが天皇・天皇制批判に話題を振ると、それまで中国・朝鮮・韓国に対して様々な罵倒を繰り返していた本人が天皇批判を喜々としてするそうです。もしかしたらその辺からネット右翼に日本の資本主義社会の矛盾に目を開かせる糸口があるのかも知れませんね。
 私も昔は右翼的だったんですよ。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月10日 (月) 20時44分

沖縄出身者の多い大正区であった知花さんの集会思い出します。
党派系列の参加者および、大衆参加者が共同して権力と右翼から防衛するため、解散行動を行った画期的集会でした。
さて、ネット右翼と呼ばれる人たちは、中国・韓国・北朝鮮に対しては、激しく反応するのに、天皇制に関することには反応が弱いと思います。これが、彼らの特徴であり、弱点であると思います。
私がもともとは右翼(大東亜戦争はアジアの解放戦争)であったのが、きっかけひとつで、左に転向した経験をもつので、右翼の人に大いに期待してるのです。

投稿: mao | 2006年4月10日 (月) 19時40分

 そうなんですか、それは知らなかった。当時で言えば3・8分裂の後ですから敵対していたとばかり思っていましたが、そんなこともあったんですね。統一戦線は賛成です。カクマル以外なら一緒にするべきだと思います。

投稿: アッテンボロー | 2006年4月10日 (月) 01時46分

あの時は、中核派と日向派が共同で知花さんの集会防衛をしていました。
武装はもちろん大切ですけれど、同時に「小異を認め合って大同につく」統一戦線も必要だと思います。

投稿: にゃにゃにゃにゃにゃ | 2006年4月10日 (月) 00時38分

 にゃにゃにゃにゃにゃさん、そうでしょうね。東海地方はカクマルの力が強いですから。もう過去形でしょうか?

投稿: アッテンボロー | 2006年4月10日 (月) 00時15分

80年代の終わりか、90年代のはじめごろに、名古屋でも知花昌一さんの講演会をやりましたけれど、あの時は右翼の代わりに革マル派が嫌がらせをしました。
遠い昔のことです。

投稿: にゃにゃにゃにゃにゃ | 2006年4月10日 (月) 00時02分

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