郵便局での危ない話
郵便内務の人と飲んでいて、窓口での苦情の多さについての話になった。書留や配達記録郵便の不在通知を持って窓口に受け取りに来るお客さんとの対応での苦労話である。最近はお客の質が変わっていて、不在通知(マルツ)を無言で差し出す横柄な人が多いそうだ。受取人確認のために免許証などの提示を求めると嫌がるだけでなく、ハンコが必要なのに持ってきていないとか色々ある。また郵便がクレジットカードなどの場合にはハンコだけでなく署名も必要なのだが、それを言うと文句を言われるという。民営化を前にして「お客様は神様だ」と言わんばかりの態度がありありと見えると愚痴をこぼしていた。
そこから話が段々弾んでいって、何で受取人の確認や署名が必要なのかと言うことになった。郵便課には流されている情報なのだが、貯金保険にいると知らずにいたような犯罪の数々を教えて貰った。ただし断っておくがこれは部内犯罪のことではない。あくまで外部の者による犯罪で、被害防止のために流されている情報についてである。まずはマルツ(不在持ち戻り郵便物に丸の中にツと書いた判を押すことからそう呼ばれている)を赤の他人が持ってきて、偽造の身分証明書で受け取っていくと言うことが多々あるそうだ。簡単な手口はポストに入っているマルツを抜き取って来るのだが、一軒一軒開けていると不審なのが直ぐ分かるので、最近では集配のバイクを尾行している事例が報告されているらしい。少し巧妙な物になると空き家・空き部屋を住所にして偽造した免許証などでクレジットカードを大量に申し込み、そこに勝手に表札を掲げて配達させる。最近は近所付き合いが希薄なのでマンションなどでこれをやられるとどうにもお手上げのようである。
信販会社の本社が受け持ち区内に有る局での出来事らしいのだが、不在持ち戻りの郵便物は一定期間を経過すると差出人に返されるために受け付け局に戻ってくる。大抵は局留めにして会社の人に取りに来て貰う扱いらしいのだが、これを悪用された事例がある。これまた偽造の社員証などで身分を偽った者が大量のクレジットカードを騙し取った。あるいはテレビ局を受け持つ局での事例で、郵便物は殆ど局留めになっているためにテレビ局の人が毎日取りに来るのだが、これを騙し取られて情報の流出があったらしい。今までは本人確認など必要なかったのだが顔なじみテレビ局員さんであっても免許証などの提示を求めるように変わったそうである。
次から次へと悪質な手口が編み出されているので正直後手に回っている面が多いのだが、郵便局の窓口で免許証などの提示を求めたり写しを取らせて貰うのはこういった犯罪を防止するためなのである。他人の住民票を使って原付免許を取得し、それを空き家に配達させていたという事例が先日マスコミで報道されていたが、クレジットカード詐取などに使われただけでなく局に対しても使われているに違いない。結局郵便局で対応できるのは窓口での確認を丁寧にするくらいしかないのであるが、マルツが入っていた場合には期限内に受け取って貰うこと、ポストは出来るだけ鍵のかかる形式の物を選ぶなど、お客さんにも防犯意識の徹底を図って貰うしかないと思う。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 久方ぶりにブログ更新(2018.03.11)
- ガンプラ 2年ぶりに撮影(2012.06.19)
- 体調不良(2012.05.26)
- 剣道教室(2011.11.28)
- サムライジャパンとなでしこジャパン(2011.09.06)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ゆさん、それって絶対おかしいです。違則取り扱いの可能性大ですね。
投稿: アッテンボロー | 2007年6月 6日 (水) 22時35分
S県N部地方U郵便局職員S主任M氏は当日保険受付した書類を自宅へ持帰り翌日午前中年休取得し担当地区外で被保険者面接終了後出勤してきた。正当な仕事?昨年夏に在職職員から聞いた話。
投稿: ゆ | 2007年6月 1日 (金) 15時58分
リストラの悪影響でベテランがいなくなっているのが一番大きいですね。正規職員ではなくバイトが対応することも多いのです。どうしても業務知識が不足します。また各種の施策が矢継ぎ早に導入されているために正規職員ですら制度を理解できていない場合もあります。
この五六年のリストラによって職場のモラルが低下しているのもそうですね。それから今日の共同通信の報道によると郵便局にも派遣労働者が導入されるようです。
投稿: アッテンボロー | 2007年3月25日 (日) 15時51分
接客というのは「物やサービスを売る」の上に「自分を売る」という事がありまして、客がこれは価格と同じだけの価値が有ると判断して満足する・・・まあこれが「物やサービスを売る」という事なんですが、客が「感動する」つまりは客が予想するサービス以上のサービスを客が得る事、これが「感動」であり、「自分自身を売る」事であります。
簡単な例では二度目のお客さまに「いらっしゃいませ、お客さま」と言わずに「いらっしゃいませ○○様」と、客の名前を呼んであげるだけで、お客さまの気持ちはぐんと良くなります。
また、保険を扱う仕事なら、貴方はお客さまの誕生日を聞いて知っているでしょう。客の誕生日を覚えていて、その日にバースデーカードを送るだけでも客の貴方に対する印象はかわります。
物はもうどこで買ってもいっしょの時代、これからは、それ以上の「サービスを超越したサービス」つまりは「感動」で自分を売り込む時代です。
投稿: wamg★ezweb | 2007年3月17日 (土) 23時46分
接客じゃなくても顧客相手の商売はきついものだぜ。ありえねぇだろ!このスペック要求は!なんてもの平気で言ってくるからな。
しかしだ。
最近は午前中早くに郵便局を利用して
「●●までですが、今出したら速達と普通郵便だとどっちが早いんですか?到着何時頃になりますか?だいたいでいいんですが」
と聞いても、凄い要領の得ない説明されたり、後ろの方に聞きに言ってこれまた良くわからない説明するからな。
最近の窓口の人間達はなんの仕事しているか、わかっていないという顔されるときがある。今まで気付かなかっただけなのか不明だが。
そんなに難しいこと聞いているかな。ありがとうございます、と言っても嫌味っぽくなってしまうときはある。
投稿: K | 2007年3月17日 (土) 01時28分
横柄な人や要領を得ない客にはにはどこでも困ります。
接客作業は効率化しようにも相手があります、そこでネトウヨとしては窓口では先に必要書類と免許証を提示してささやかながら職員の労働強化にならぬように、また気を悪くされないようにお願いします有難う御座いますは欠かしません。
投稿: tatu99 | 2007年3月16日 (金) 09時18分