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2007年4月14日 (土)

生損保の不払い問題と簡易保険

 今朝の朝刊各紙は生保の不払い問題が一面トップに並んでいた。自宅に配達されている毎日新聞をざっと見た後でコンビニで朝日新聞を買う際、他の新聞も一瞥したが大体同じ内容であった。問題は05年に明治安田生命で本来であれば被保険者に対して支払われるべき保険金が、故意および制度の不備によって支払われなかった問題が生損保各社に飛び火したことで大きくなっていた。この問題は元々私たちのような簡易保険に従事する労働者にとっては当然すぎるくらい当たり前のことであった。と言うのは殆どの家庭が簡保以外に民間生損保に加入しているために、本来請求権があるにも拘わらず気づいていないお客さんが沢山いることを知っていたからである。中には簡保のセールスマンから契約している民間生損保の保険金請求を進められた人も沢山存在する。私自身その様な経験が何度もある。

 よく言われることがあるのだが、「簡易保険は万が一の時の死亡保険金が小さいから大丈夫?」と尋ねられることがある。そんな時は「保険金を払ってくれるかどうか分からない会社で幾ら高額の保険をかけても無意味ですよ。その点簡保なら何処の保険会社よりも支払いが簡単で直ぐに役に立ちますよ」と答えていた。実際問題日生のあるオバハンは堂々と「簡保は保証が小さいから役に立たない」と私を目の前にしていったのであるが、毎日新聞朝刊の記事によると日生の不払い件数は確定した物だけで112699件で二位の明治安田生命の34326件を大幅に上回っている。ちなみに生保の中でも支払いが悪いと数十年来評判の悪かった住友生命は17451件でアフラックの19169件に続く第四位である。日生の場合2000万もの高額保険金が支払われていなかった事例もある。

 この問題で言うと、簡保でも不払いが全くないかと言えば自信はないが、実際に保険金支払いの請求を受け付けるのが勧誘業務を行う職員と同じであるため、次の募集に繋がるよう懇切丁寧に請求手続きを説明している。中にはお客さんが気づかなかった保険金支払い事由に気づいた職員が「これも請求して下さい」と教えることが度々ある。この辺は簡保が国営であるために赤字さえ出さなければ良いから、顧客に還元するという態度を取ってきた事とも関連している。民間生保の場合保険金の請求を受け付けた後の支払い業務の担当者は支払額が少ないことを評価される体質があるので、この点は簡保と正反対である。

 さてここで問題なのが民営化以降の簡保がどうなるかと言うことである。多分おそらく民間生損保なみに支払いが悪くなるであろうと言うのが私の見解だ。それは何よりも今の簡保の経営体質が定期保険金付き終身保険に力を入れるようになっていることから容易に推察できる。以前に「営利主義に走る郵便局」と題した記事を書いたことがあるのだが、定期保険金付き終身保険および定期保険金付き養老保険というのは民間生保の主力商品で、基本的に保険金の支払い事由が発生しないことを見込んだ商品である。簡単に言うと60歳までは数千万円の保険金が出るが、それ以上長生きすると死亡時には100万~500万程度の保険金が支払われるだけで、生涯保険料の総額は1000万から2000万になる。生命保険というのはある種の博打で、生き延びる方に賭けるか死ぬ方に賭けるかだ。保険会社はその胴元である。基本的に損をしない仕組みになっている。今まで私たち簡保のセールスマンは、保険金の支払い手続きを無事に終えてお金を届けたときにお客さんに感謝されることが恒であったが、今後は支払い拒否で恨まれることが増えるのだろうと予想している。それもこれも民営化によって営利主義が強調されるようになったからである。

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コメント

保険を否定するのではありませんが、ジョークです。
中流意識を捨ててしまえば保険は必要なくなります。生命侵害保険はおろか国民年金保険料すら払えない階級が存在します。
金があっても払わない屑との批判もありますが。

投稿: tatu99 | 2007年4月17日 (火) 08時09分

 GOさんの言われるように生命保険など無くても暮らせる社会を作りましょう。
 久々さん、今の社会保障の制度がドンドン切り下げられる中で、オリックス生命などのような会社が社会不安を煽って業績を伸ばしています。小泉政権の「構造改革」の結果ですね。自分でお金を貯めるにも庶民の経済力では中々厳しい物があります。勤労世帯の大部分が貯蓄無しですから、生命保険に頼らざるを得ない現状があります。

投稿: アッテンボロー | 2007年4月16日 (月) 20時34分

保険で得をするなら保険会社はずっと損ばかりしているわけで。
自分でお金をためていたほうがいいんじゃないかと思っているのは俺だけ?

投稿: 久々 | 2007年4月15日 (日) 23時16分

「保険」なんか気にせず暮らしていける社会→革命をめざしましょうよ!!!!

投稿: GO | 2007年4月14日 (土) 22時28分

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