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2007年8月12日 (日)

ドラマ「はだしのゲン」を見て

 昨日、一昨日と放送された「はだしのゲン」のドラマを見た。最初は放送局がフジテレビなのでロクな出来ではないだろうと思い、パソコンに向かって「基本問題 その5」を書いていた。次女の詩織(仮名)と息子の勇樹(仮名)が熱心に見入っているのを声だけ聞いていた。時折振り向いて画面を眺めはしたが、エノラゲイ号がサイパンを出発したあたりから私もドラマに集中することにした。原爆が投下された8月6日の朝、元と進次の二人が夕飯のパンとうどんを楽しみにしてはしゃいでいた姿が印象的だった。その後の惨劇、家族の別離がより物悲しいと感じられたからだ。

 中沢啓治の原作を初めて読んだのは小学二三年で、週刊少年ジャンプに連載されていた時だった。当時はまだ70年安保沖縄闘争の高揚の直後と言うこともあり、ジャンプでも冒険が出来たのだろう。「戦争と革命の基本問題」が発表されたのと同時期だ。元たちの父親が戦争に批判的な発言をしたために「非国民」として迫害されていたあたりは身につまされる思いがある。何故なら現在の右傾化の情勢の中では、私の主義主張によって子ども達が虐められることがあるだろうからだ。場合によっては私への反発から短絡的に「愛国者」になってしまうかも知れない。元たちの長兄浩二がそうであったように。

 原爆が投下され、倒壊した家の下敷きとなって父親と姉英子、進次の三人が生きながら焼かれるシーンでは涙がこぼれた。特に進次が「熱いよ~ 熱いよ~」と言って泣くところが胸を打った。同時に父親が元と母親に対して逃げて生き延びるように言い渡していたのを見て、私がもしあの立場だったら毅然として死に直面することが出来ただろうかと思ってしまう。二人を危険に巻き込むのを承知で自分を助けるよう足掻いたのではないかとも思う。

 兄弟の会話など原作にかなり忠実であったように思う。それでありながら元が政二の看病をするシーンなどでは生きながらウジ虫に集られているのを省いたり、被爆直後の町で皮膚が剥がれて垂れ下がったまま歩く人々などのシーンは無かった。アニメでは表現されていたらしいが、さすがに実写のドラマでそれを映像化してしまっては衝撃が大きすぎるという配慮があったのだろう。歌織(仮名)と詩織とが学校で見たアニメとの違いを教えてくれた。

 原爆投下の直後に生まれた元の妹友子が栄養失調で亡くなったり、悲劇が続くが、最後には元たちが麦のように逞しく再起するために広島に戻るところでドラマは終わっていた。希望を持たせる終わり方で良かったと思う。最後のシーンで老人となった元が平和公園を訪れていたのだがどの様な人生を送ったのだろうか。原作の戦後編が省略されているだけに気になった。

 今日の夕食後、子ども達とドラマの話をした後で「日記に書こうか?」と尋ねると、直ぐテレビに影響される勇樹が「ダメじゃけえ。可哀想じゃ」と広島弁の真似をして言う。つられて娘達も広島弁の真似をして会話する。色々と思うことはあるが、わが子たちにも元のように逞しく成長して欲しいと思う。同時に、親としてどんなことがあっても戦争に突き進んでいる今の日本を何とかしなければという決意を新たにした。

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

>でも最近は、繊細の悲惨さを隠したいが為に右翼が結構嫌がらせをしたりするようです。

でもこの作品、創氏改名が無かったり、朝鮮人が大きな顔してたり、って結構右翼がすきそうなネタも多いんですけどね。
そもそも、漫画にケチつけるとかどんだけ……

投稿: ROM人 | 2007年8月15日 (水) 23時03分

以下に引用するゲンの叫び声(不正確ですけど)を、野蛮とか言う連中が反戦運動にはびこってから、何やら運動がダメになった気がするのですが。

「戦争をやる奴らはブチ殺されて当然じゃけん!」

言うまでもなく、小生は暴力肯定論者です。それをどう、行使するかということが課題なだけで。


あ、ゲンのお父さん、娘さんを守るために教師をブン殴るシーン、良かったですね。中井貴一がケン(高倉健)さんのようでした。

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ドラマのゲンはまずまずでしたが、ゲンの仲間がピストルで敵対者を殺すところとか、そういうエグいのも映像化して欲しかったです。小生にあっては、はだしのゲンは「地獄となった戦後の広島をしたたかに、あくどく生きるピカレスク物語」ですから。キレイゴトじゃああの時代生きていけなかったのは事実ですから。

投稿: TAMO2 | 2007年8月15日 (水) 20時35分

 なんだかなさん、確かに職場、それも貯金保健課では浮いてしまっていますね。マル生分子が集中的に配置されているせいでこちらが元気にならないと話にならない。郵便課ではそうでもないんですけどね。労働者意識は郵便・集配の方が強いです。失敗としては民営・分社化の際の希望を慣れた仕事が良いと言うことで窓口会社にしたことでしょうね。郵便事業会社にしておけば良かったと後悔しています。
 何にしても鬱病を完治させるかコントロールできる状態にならないと職場の拠点化も前に進みませんね。

 ROM人さん、確かに「はだしのゲン」は名作ですね。でも最近は、繊細の悲惨さを隠したいが為に右翼が結構嫌がらせをしたりするようです。

投稿: アッテンボロー | 2007年8月15日 (水) 08時03分

あれは名作。
単純に右も左も無く、戦災を描いてる。
(自分としては、民間人から見た戦争を「戦災」、軍人から見た戦争を「戦争」と使いわけてるです。)

こう、右も左も関係なく戦争とか戦災を描けてる作品は少ないので、後世に伝えていきたい作品ですね、はい。

投稿: ROM人 | 2007年8月14日 (火) 18時49分

決意やて?そんなの20年以上やっとることやないかい。決意=逃避となっとる所がアッテンさんの違う所や。

職場の立場がどうしょうもない。ちょっとしたことで出社拒否になるわ。反撃ゆうても言葉じり上げて逆切れしてる人間と思われてしまわれていることが現状なんやで。そこら有名やん。そこから本当の反撃までの長い戦いを行うために休職しているんちゃうか?

強固な労働闘争拠点を築くならの、そこをちゃんとせなあかん。頭がプアなのはお互い様なんや。チンピラのままで終わってわ欲しくないからの。

投稿: なんだかな | 2007年8月14日 (火) 00時21分

 なんだかなさん、そんなに現実逃避していますか? 注意しましょう。
 ですがどんなことがあろうとも侵略戦争に反対しようという決意を固めるのは悪いことではないと思います。私の場合はその為にも何とかして鬱病を治し、職場に復帰し、職場生産点に強固な運動を作りたいと思っていますので。

 Jさん、ご無沙汰しております。世代の違いなのでしょうか、私くらいの年齢から下になりますとマンガやアニメから色々影響されている人間が沢山いるようです。勿論文学作品も出来るだけ読むようにしています。
 只恥ずかしながら、「火垂るの墓」は原作・アニメ、共に見ていません。いつか見ようと思いつつそのままになっています。休職中の時間を利用して何とか読んだり見たりするようにします。

投稿: アッテンボロー | 2007年8月13日 (月) 16時34分

お久し振りです。
それなのにノッケから、エントリーの趣旨にそぐわないコメントになります。
お許しを。

どうもアニメという表現方法が体質に合わないので、このアニメも見たことはありますが、記憶に残っていません。

ただし何ごとにも特例があるように、「火垂るの墓」(野坂昭如原作)は、見ているし推薦もします。
もし、読んでなければ、是非原作も。
日本人が生み出した文学作品としても、傑作に入るのではないかと思いました。

投稿: J | 2007年8月13日 (月) 08時49分

はだしのゲンは小さい頃は衝撃的な漫画だったの。ガラスのささった被爆者の場面はトラウマになるくらいやったわ。

本題だが、記事がまた現実逃避に走りはじめているで。

自分の小便を平和にするほうが先なこと忘れてならんで。駄目人間が遠吠えするのは、戦闘的労働者の敗北主義より性質が悪い。そこ忘れたらあかん。

投稿: なんだかな | 2007年8月13日 (月) 07時51分

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