« 死ぬな!辞めるな!闘おう!通信 07年12月15日 | トップページ | 今週の献立の一部 »

2007年12月19日 (水)

週刊ダイヤモンド「郵便局」を信じるな 郵政民営化が日本を不幸にする

 今週号の週刊ダイヤモンドの特集は郵政民営化を検証し、その大失敗を徹底的に批判する物となっている。是非とも一読して欲しい。特集のタイトル自体衝撃的であるが郵便局員の立場からすると決して大げさとは思えない。事態を正確に表現している物だと思えるのだ。

 今の時期はスーパーなどの店頭に年賀葉書の販売で郵便局員が立ちつくしている光景を見かけることが多いのではないだろうか。年賀葉書の販売ノルマは今年は一人あたり1万枚に設定されている。普通に販売すれば勤務時間中に1万などと言う数字は売ることが出来ない。大抵の職員は勤務時間終了後に友人知人を回って頼み込んで買って貰うしかない。売れなかった職員には管理職によるつるし上げが待っている。この数年、「公社に行けないぞ」「民営化した後に席があると思うな」と言われ、ノルマ必達を強要されてきた。民営化された今はリストラ対象になりたくなければ売ってこいと言われている。職員によっては「自爆」と呼ばれる自分での買い取りをする場合もある。ボーナスをはたいて買い込んだ年賀葉書はそのまま金券ショップに持ち込まれる。勿論本来は禁止であるが、十数年来この動きは止んでいない。

 年賀の配達は今年大混乱のあげく数千万枚が遅配となったが、来年は更に増大することが現場では常識となっている。民営化されたことで高校生のアルバイトが集まらないからだ。バイトを禁じている学校なども、今までであれば国営事業と言うことで特別の配慮をしてくれていたが、今は単なる民間企業である。最低賃金すれすれの時給では人は集まらない。お歳暮の配達で連日の超勤が続いているために年賀の準備は全く進んでいない。そう言った職場の現状を週刊ダイヤモンドの特集はつぶさに描いている。

 目次を拾ってみよう。「年賀状地獄」「年賀状闘争裁判に勝利! 平成巌窟王28年目の帰還」「郵便局員が壊れていく!『〒無法地帯』衝撃の真実」「投資信託・簡易保険の闇」「コンプライアンスの悪夢」「内規も守れぬ郵政一家」「全特、郵政ファミリーの腐臭」「民営化で郵便局はこう変わった!」「郵便局が消えヤマトが残る 地方切り捨ての冷たい現場」「国民1万人にアンケート! 『お先真っ暗』の郵政民営化」「従業員持株会入会もノルマ? 日本郵政『株式上場』の損得」「日本郵政が次々仕掛ける異業種提携の『同床異夢』」「『郵政民営化』が破綻したニュージーランドの教訓」「郵便局への年金業務委託で民営化の閉塞感を打破せよ」「郵貯・簡保は規模縮小を急げ! 金融界は民業圧迫反対の大合唱」「旧全逓、全郵政がついに統合! 民間単一最大労組の多難な船出」

 このほかに総務大臣増田寛也・全国特定郵便局長会会長中川茂・慶應義塾大学教授(元総務大臣)竹中平蔵・ヤマト運輸社長木川眞・衆議院議員平沼赳夫・日本郵政社長西川善文のインタビューがある。

 特集の内容は破綻した郵政民営化の現状を余すところ無く描いている。是非とも一読して欲しい。

Banner_02_1 宜しければクリックして下さい。 人気blogランキングへ

 

|

« 死ぬな!辞めるな!闘おう!通信 07年12月15日 | トップページ | 今週の献立の一部 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

それはわかってます。
でも、別にここで「郵便局員がきつくなった」と書くのは逆効果な気がするんです。
普通の人が見たら「ああ、郵便局員てぬるま湯に浸かってたのね。じゃぁ民営化して無駄に多い給料もらってる奴が少なくなってよかった」と考えるものですよ。
今の労働基準に問題があるのも、郵政民営化が日本のためにならないのもわかりますが、読み手がどう受け取るか、と言うのも少し考えてみるべきかと思うんです。

投稿: ROM人 | 2008年1月11日 (金) 23時20分

 ROM人さんは、ハンドルネームの割にはこのブログを熟読してくれていないんですね。今まで結構賃金や労働内容について記事にしたりコメントへの返事で書いてきていますよ。それから、労基法を守る気もない職場と如何にして守らせるかに拘っている職場とでは大分違うと思います。更に郵政は労働力集約型の産業ですから、どうしても賃金は最低賃金に近くなるのでバイトは集まりません。

投稿: アッテンボロー | 2008年1月 5日 (土) 00時07分

>少なくとも郵政の賃金体系は民間中小企業と大差はない。ボーナス自体公務員全体の数字は民間中小企業並みですから。大企業、特に一部上場企業などと比べたら半分以下の賃金・ボーナスですよ。

結局、普通の会社員と同レベルじゃないですかw
今まで楽だったのが、民営化で普通な状態に戻っただけにしか見えませんが。
ノルマ未達成でクビは「ねーよ」とかおもいますが。
そもそも現場を知ってほしいなら、勤務時間とだいたいの月収くらい書いてから「俺たちはこのくらい悲惨なんだ!」と言わなきゃ説得力がありませんて。
自分の実情すら漠然としか説明せずに、民営化で苦しめられているとか、現場を知らないとか言われてもねぇ……
製造業とか、プログラマーとか、医者とかに比べればまだまだ楽そうな仕事にも見えますし。


バイトの人が集まらないなら賃金をあげればいい。太平洋側とか四国九州はいいかもしれんが、日本海側とか山間部とか東北、北海道とか雨降ったら洒落にならねぇ……

投稿: ROM人 | 2008年1月 4日 (金) 21時14分

 ROM人さんは郵政の現場を知らないからそういった事が言えるんですよ。少なくとも郵政の賃金体系は民間中小企業と大差はない。ボーナス自体公務員全体の数字は民間中小企業並みですから。大企業、特に一部上場企業などと比べたら半分以下の賃金・ボーナスですよ。零細企業と比べたらマシではありますけどね。仕事に関しても意欲を持って励んでいる職員は沢山いましたが、民営化の過程でそう言った人は消耗して辞めていきましたね。

 ゴルゴ十三さん、今は丁度年賀が一段落した頃でしょうか? 帰り年賀があるので松の内くらいはまだまだ忙しいかも知れませんね。事故に気をつけてお仕事に励んで下さい。良い就職口が見つかると良いですね。

投稿: アッテンボロー | 2008年1月 3日 (木) 20時31分

一昨日から始めていますが、私のいる横浜市の支店でも高校生のゆうメイトが多く、男子生徒は配達、女子生徒は年賀状区分をしています。女子生徒の中にはYシャツ・ブラウスにカーディガン、ミニスカートといった制服姿で作業する子もいます(余談ですが)。郵便局、ゆうちょ、かんぽの応援を受けられずに
郵便事業会社も運送業として四苦八苦していることを実感しました。

投稿: ゴルゴ十三 | 2007年12月28日 (金) 08時35分

お久しぶりです。私も26日から来月5日まで自転車で外務のゆうメイトをすることになりました。今年の1月下旬にメンタルヘルスで失業し、半年間療養と職探し、7月から10月まで派遣社員。11月からまた職探しとなっています。相手とのコミュニケーションが親ともうまく取れず、実は発達障害だったのではと疑いを持っています。横浜市の就職支援センターに相談し、年明けからはメンタルヘルスの就労支援センターで本格復帰を目指します。

さて、今回の特集を読ませていただきましたが、郵便事業会社は国土交通省も監督官庁(寧ろメイン)で、郵便も有償貨物運送とみなし、貨物自動車運送事業法・貨物利用運送事業法適用対象としました。お歳暮(ゆうパック)・年賀状配達には緑ナンバー・黒ナンバーの事業用自動車しか認めないという運輸局の重点監査も行われています。
ツアーバス(貸切バスの許可制の移行)で既存の高速路線バスをがたがたにし、それが地方の路線バス廃止と言う悪循環を生みました。タクシーの規制緩和では大量増車で収入は減り、労働環境も悪化しました。
運輸族のボスだった(自民党バス議員連盟、タクシー・ハイヤー議員連盟会長など自動車交通関連に強かった)故・亀井善之氏が郵政民営化を推進する議員の会の代表世話人を務めたことを忘れてはなりません。小泉元首相も神奈川、亀井善之氏も神奈川。神奈川の人間として恥ずかしい限りです。

投稿: ゴルゴ十三 | 2007年12月24日 (月) 08時45分

てか、公務員はクビがない、残業少ない、どんなに不景気でも一定の給料と来ていてさらに民間にあわせたボーナスまで貰ってる。
今までがぬるま湯に浸かりすぎていたと思うんですが。
郵政民営化は確かにこの国にとってプラスにはなりませんでしたが、クビはやりすぎにしろ、ノルマ達成できないなら減給があったりするのは民間ならば当たり前。そういうのに対して文句を言うのはどうかと。「足りぬ足りぬは工夫が足りぬ」だと思いますね。確かに工夫にも限界がありますが、郵便局員は本当に様々な工夫をしているのでしょうか?それは確かに一平社員には限界があるかもしれませんが、tatuさんもおっしゃるとおり、売り上げを上げれるものとそうでないものを分けるなど、まだまだ向上できることはあると思いますが。まぁ元公務員の人で仕事に情熱を持ってる人なんてあまりいないと思いますが。

投稿: ROM人 | 2007年12月23日 (日) 21時51分

 tatu99さん、実際売れない商品のノルマを課される方は溜まったモンじゃありません。郵便事業会社の職員は四苦八苦しています。もちろん郵便局会社の人間もノルマがあるので大変ですが。
 職場の士気が落ちていくのが良く分かります。40代50代の人間になると早期退職に応募するかどうかで迷っている者ばかりです。20代30代でも転職するのが多いですから、スキルは上がらなくて仕事のミスが増えるばかりです。

投稿: アッテンボロー | 2007年12月21日 (金) 20時52分

最大需要というか限界需要がある年賀はがきに限りないセールス努力を強いるとは?管理体制がおかしい、努力しようが出来ないものはできない、創意工夫で売り上げが増えるものとそうでないものとの区別ができない経営層こそ解体再編成が必要です。
確かに売ってやる仕事してやるの姿勢は問題ですが。
職員にノルマを課すほど窓口では売れなくなる、郵便窓口まで行くのに数時間かかる人は別にして、多くの人には窓口や販売代行の商店が近くにあります。

まじめに仕事を考えるとやっていけませんが、上意下達に唯々諾々と仕事をするふりだけで結局は仕事しない人間には快適でそのような人間だけを増やす政策かもしれません。

たとえ郵政民営化が失敗しようがどうなろうとも責任者層には逃げ道が用意されているのでしょう。

投稿: tatu99 | 2007年12月20日 (木) 11時13分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/111250/17420139

この記事へのトラックバック一覧です: 週刊ダイヤモンド「郵便局」を信じるな 郵政民営化が日本を不幸にする:

» 「郵政民営化が日本を不幸にする」という週刊ダイヤモンドの大特集 [Like a rolling bean (new) 出来事録]
今週の週刊ダイヤモンド の総力特集は、「郵便局を信じるな! 郵政民営化が日本を不幸にする」です。 わたしも100%深く読みこめていないので、情報紹介となりますが、ともあれ必読の一冊です。 目次を引用します... [続きを読む]

受信: 2007年12月20日 (木) 00時23分

» 電子投票法警戒警報!12日散会から1週間ぶり参院委員会開催、委員長交代し3分で閉会。同じ民主だが情報関連から自動車関連で、。 [携帯版雑談日記(徒然なるままに、)]
 2007年12月19日、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会、 、 (約3分)(←アイコンクリック で参院委員会、Windows Media Playerの方が画像は鮮明。なおリンク先では、ADSLなどのBB回線はWindows Media Player、ISDN回線はReal Playerを推奨としてます。)  今までの委員長(民主)は経歴を見ていただければ分かりますが、情報関連が出身母体です。参院選挙の時に組合が(情報関連)組織内候補として推薦していたので覚えていました。  こんど交代... [続きを読む]

受信: 2007年12月20日 (木) 00時38分

» 07年12月21日 金曜日  政治家とは [護憲+グループ・ごまめのブログ]
07年12月21日 金曜日  政治家とは  国家は、大きな赤字を抱えそれを改善するために色々な手立てをしている。民間の場合は、第一に考えるのが支出を如何に切り詰めるから始まる。しかし国家は抵抗の少ない貧乏人虐めから始まっている感じしてならない。  近年になって自治体の虐めも始めた。その一つが強引に促進している市町村の合併も其の一つだろう。その証拠に、合併後に後悔している市町村もあるようだ。  日雇い町議。{/arrow_r/}(ここをクリック)  その中で、「合併をしない」と宣言した福島県の矢祭... [続きを読む]

受信: 2007年12月21日 (金) 19時10分

« 死ぬな!辞めるな!闘おう!通信 07年12月15日 | トップページ | 今週の献立の一部 »