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2007年12月 9日 (日)

私鉄総連ストライキはどうなったのか?

 今日は非正規雇用労働者の正規採用などを要求した私鉄総連の半日ストが予定されていた。テレビの報道や各新聞のサイトなどを見ているのだが、ストライキが決行されたというニュースはない。先月末の報道では会社側も前向きに検討している様子が報じられていたので、ストは中止になったのかも知れない。もしかすると統一ストではなく一部のみがストを打ったという可能性もあるが詳細は分からない。

 だが、要求を貫徹したのはストを構えて闘争態勢を作ったからであると思う。日曜日の半日ストという、戦術的には非常に大人しい物ではあるが資本に与えた影響は大きいと思う。連合自体も非正規労働者の雇用問題を課題の一つとしているのであるから、加盟組合全てにゼネスト方針を降ろすくらいのことはしなくてはならない。私鉄総連はまだ戦闘性が多少なりとも残っているが、連合は資本に打撃を与えることはしないというのが結成の方針である。連合を内側から食い破る運動をどの様にして作るか、どの党派も中々名案がないようである。

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私鉄総連秋闘:非正規労働者の正社員化、大手12社前向き
 私鉄の労組などで作る私鉄総連(約230単組加盟)の秋季闘争で、労組の産業別組織としては初めて要求した非正規労働者の正社員化について、28日までの交渉で大手14社のうち12社が前向きな回答をしていたことが分かった。全労働者の3人に1人、私鉄総連でも6人に1人は非正規労働者という状況での経営側の判断は、産業界に大きな影響を与えそうだ。

 経営側が労組の要求に応えた背景には、少子化で進む労働力不足へ対応するとの狙いがあると見られる。私鉄総連は、秋闘で3年間継続して就労した非正規労働者を正社員とすることを求める方針を掲げていた。総連などによると、06年の鉄道・バス各社の正社員は約10万人で、非正規労働者は約2万人。運転士や車掌以外で非正規労働者を採用している。

 大手では、東急電鉄(東京都)など5社は、3年継続して就労している非正規労働者がいなかったが、正社員登用制度の創設を前向きに検討するとしたり、正社員採用のみで対応するなどとした。また、近畿日本鉄道(大阪市)や東武鉄道(東京都)など7社は、これまでに正社員登用制度の創設を決めたり、すでに実施していた。西鉄(福岡市)が交渉継続中で、小田急(東京都)は交渉を持ち越した。

 準大手や中小は大手の交渉結果を参考に、今後会社側と詰めの交渉を行う。私鉄総連は「重い要求だったが、正社員への道筋をつけるという点で意義があった」と話している。【東海林智】

毎日新聞 2007年11月29日 東京夕刊

私鉄総連:3年継続就労なら「正社員に」要求へ
 私鉄労組などで作る私鉄総連は10日、東京都内で中央委員会を開き、秋闘で3年間継続して就労した非正規労働者を正社員化するよう求める方針を決めた。産業別労組がこの問題を統一要求に掲げるのは初めて。宮下正美委員長は「大変重い決断。この問題に取り組むのは労組の責務」としている。

 要求実現に向けスト権を確立する戦術も了承された。さらに裁判員制度導入に伴う特別休暇制度創設も盛り込む。

 同総連によると鉄道、バス各社(タクシー労組加盟社を除く)の06年の非正規労働者数は約2万人で、02年より約4300人増えた。一方、06年の正社員数は約10万人で、02年より約1万7000人減少したという。

 連合も非正規労働者問題を最優先課題とする方針を11日からの大会に提案する。【東海林智】

毎日新聞 2007年10月11日 3時00分

正社員化求めスト設定 私鉄総連
2007年10月10日(asahi.com)

 私鉄やバスなどの労働組合でつくる私鉄総連(230組合、12万人)は10日、都内で中央委員会を開き、統一要求に掲げた非正社員の正社員化を実現するため、ストライキを設定することを決めた。正社員化要求のためのスト設定は異例で、ほかの労組にも影響を与えそうだ。

 私鉄総連は、3年以上継続して働く契約社員やパートの正社員採用を求める。対象者は非組合員も含め2万人程度。有給休暇の増加などほかの要求とあわせ、大手は11月27日までに経営側に回答を求める。話し合い解決を優先するが、12月9日に始発から正午までの半日ストを構える予定。

パートなどの正社員化、私鉄14社が労使交渉
 大手私鉄14社の労働組合が、パートや契約社員など非正規社員の正社員化を求め会社側と交渉していることが29日わかった。私鉄総連(約230組合)に加盟する鉄道・バス会社で働く約12万人のうち、6人に1人は非正規社員という。私鉄総連は正社員化を統一要求方針に掲げている。流通業や製造業ではパートや期間従業員の正社員登用が拡大しており、鉄道業界にも広がる可能性が出てきた。

 交渉しているのは東京急行電鉄、東武鉄道、京王電鉄、小田急電鉄、京浜急行電鉄、京成電鉄、東京地下鉄(東京メトロ)、近畿日本鉄道、南海電気鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道、京阪電気鉄道、名古屋鉄道、西日本鉄道の14社。(07:02)
[11月30日/NIKKEINET]

公共交通の非正規頼み限界…「命に責任」ストの構え
 私鉄総連は、非正社員を正社員に登用するよう要求することを正式に決めた。12月に半日間のストライキも構える予定で、交渉の行方が注目されそうだ。(左山政樹)

 私鉄総連には、東急、東武、東京メトロ、阪急、阪神、京阪などの大手私鉄の労働組合をはじめ、中小私鉄、バス、タクシーの233労組が加盟している。月給やボーナスの引き上げを求める「春闘」に対し、11月から12月にかけて交渉するのは、労働時間短縮や手当改廃などの労働条件向上。秋に行われるため、「秋闘」と呼ばれる。

 今年7月の大会で秋闘方針を掲げた後、今月10日の中央委員会で具体的な要求項目を正式に決めた。それによると、〈1〉入社から3年を経た非正社員に対し、正社員に登用する制度の導入〈2〉入社1年目の有給休暇日数の3日増〈3〉「裁判員特別休暇制度」の新設――などが柱。12月9日に半日ストを構える予定だ。

 最も注目されるのは、正社員登用制度の要求。連合は「非正規社員の労働条件向上」を活動の主軸に据えたばかりで、結果的に、私鉄総連が連合傘下の産業別労組の先陣を切って、これに取りかかることになった。

 流通業界などではパート、契約社員を正社員に切り替える動きが広がっているが、なぜ、私鉄の労組に正社員登用制度を求める必要性が生まれたのか。

 バブル崩壊や少子高齢化の進展で通勤・通学利用が減って業績低迷が続いたため、私鉄各社は、バス部門の子会社化や乗務員の非正社員化などでコストを切り詰めてきた。

 その結果、2006年3月期の決算では関東7社のうち6社で、関西大手は全社で、それぞれ経常利益が過去最高を記録。07年3月期の決算でも関西大手は全社で過去最高益を更新したのをはじめ、関東大手も軒並み増益となった。不動産部門やホテル事業が業績を押し上げる一方、人件費の節減効果も見逃せないとみられる。

 加盟労組を通じた私鉄総連のまとめでは、02年は14万8320人の社員のうち非正社員が1万6633人で非正社員率は11・2%。2年後の04年には12万1342人のうちの2万1人が非正社員で、非正社員率は16・5%にハネ上がっていた。

 例えば、車掌の非正社員化を進めるのは関西の大手。子会社で採用する契約社員が車掌で乗り込んでいる。バス会社では、契約、パート社員の運転手を増やし、正社員の運転手採用を中断している社も多い。勤務の責任や厳しさは正社員も非正社員も同じだ。そのため、非正社員の運転手の退職も相次いで、正社員の運転手がその穴埋めに回っているという。

 正社員の残業や休日出勤が急増し、昨年秋には、小田急バス労組が「正社員運転手の新規採用」「非正社員の正社員化」などを求めて半日間のストを行ったほどだ。私鉄総連の渡辺幸一書記長は「ストを伴う秋闘であえて交渉テーマに取り上げたのは、人の命を預かる産業の特殊性もあるからです」と話す。

 限度を超えた非正社員化を進めて大事故が起これば、労務政策に問題があったと批判される恐れもある。労組の懸念も理解できるだろう。

◆子会社採用でも残る格差

 実際の労使交渉では、課題も少なくない。

 まず、子会社で採用されている契約社員を対象に、正社員への登用制度を作っても、本社の正社員との格差が生じること。同じ職場、同じ仕事なのに複数の処遇が混在することになる。

 次に、60歳以上の再雇用社員の扱いだ。高齢者雇用安定法は、定年延長や再雇用制度などの導入により、65歳までの継続雇用を義務づける。多くの企業では、60歳でいったん退職手続きを取った後、その社員を再雇用する形をとっている。厚生労働省の調べでは全産業で7割を占める。

 60歳以上の社員はいわば「契約社員」で、正社員とみなすか、それとも非正社員とみなすか。非正社員とみれば、「団塊の世代」の大量退職で非正社員の比率は上昇するばかりだ。

(2007年10月19日  読売新聞)

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