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2008年2月24日 (日)

中国論の続き

 昨日に引き続いて中国論を掲載する。以下その全文である。

 筆者は中国の民主化運動に関わったために、現在も中国政府から監視対象とされており、身分の詳細を明かすことが出来ない。この点に於いて本ブログ読者の中には「なぜに」とお感じになる方がいらっしゃるに違いない。対日本権力闘争に参加し日本の警察、公安調査庁などから睨まれているのではなく、日本の中で中国民主化運動に少し首を突っ込んだだけで中国政府が一体なぜそこまでやるのかと。前回の文章で触れたが、中国大使館、領事館員さらにはそん周囲の人々は本国から「司令」があると、少なくとも日本の中ではかなりの実力行使を行う。

 私自身の実際の経験を書けないので、ここでは相似形の例として仮にテレビ番組が中国の「人権問題」等を特集した場合を引き合いにどんなことが起きるか、過去の経験に照らし合わせ日本側の登場人物だけ入れ替え描写してみる。番組のタイトルが仮に「中国の知られざる人権問題(年間3000人の死刑囚)」だったとしよう(因みに年間約3000人が死刑執行されているのは事実である)。番組放送予定を知った大使館、領事館員はまず製作責任者への面会にやってくるだろう。やってくるのは領事館の文化担当課長あたりだ。穏やかながら番組の放送中止とそのような問題を取り上げることが「内政干渉」であることを言い残し帰ってゆく。次には製作部長もしくは役員を指名して領事館の副領事クラスが面会にやってくる。彼らが来ると話はほとんど最初からけんか腰である。「反革命的内容に中国13億全人民が怒っている」、「内政干渉は許せない」これらをひたすら繰り返し、放送意図などを一切聞こうとはしない。

 この辺になると放送局内部でも議論になる。このまま放送しても大丈夫なものか、いや、圧力に屈せず放送するべきだ等等。その頃外務省の中国課から電話が入るだろう。「中国大使館から放送予定番組について抗議が来ている。番組の内容に言及する立場ではないが、抗議が来ていることを伝えておく」まあだいたいこんな内容だろう。ほどなく番組のメインスポンサーから製作プロディユーサーに連絡がある。「中国大使から抗議のがあった。本社は中国に工場展開をしているがその事を指摘された上で同番組のスポンサーから降りてくれと要求してきた、一体どんな内容なのか?」民放ならばスポンサーに圧力をかけることが効果的であると彼らは熟知している。にわかに番組をめぐる対応が放送局内で焦点化してくるだろう、中国利権にからんだ自民党の国会議員などからも「自粛要請」の電話がかかってくる。電通もいい顔をしない。製作部長が政策担当のあなたを呼んでこう切り出す「なあ、あの番組タイトルと内容ちょっとだけ修正しないか?」

 これが圧力のシステムだ。ここから戦いが始まるのだ。

 このような圧力のシステムは何かに似てはいないだろうか?日本国内でのタブーとされる問題を扱おうとした際に公権力やスポンサーあるいは右翼などからかかる有限無限の圧力。それとほとんど変わらない。いや、彼らは「外交官特権」を有しているだけに実は一般日本人よりもこの国の法律の規制を受けにくい立場にいるのだ。ご記憶であろうか先月であったか中国赴任中の領事官勤務の日本人が「マッサージ」場で逮捕された。想像するに単なるマッサージではなく風俗関連の店舗にたまたま遊びに行っていて現地公安のガサ入れに運悪く出くわし、現行犯で逮捕されたのであろう。このニュースは「外交官特権」を侵害されたのではないかとの視点で当初報道もされたが、実は私的に「お楽しみ」のため風俗マッサージへ繰り出していたところを現行犯で挙げられたわけだ。なんとも情けない話ではあるが、比較するに在日本中国領事官、大使館勤務の人々は良くも悪くも格段に警戒心を怠っていない。まかり間違っても日本の風俗店で逮捕されたりはしないだろう。もし逮捕されれば彼は現職を失うだけではなく、本国送還後場合によっては死刑に処される可能性が高いからだ。

 この場所を提供してくださっている「アッテンボロー」氏とは現在の中国のありようについて、様々議論をしてきた。私は本稿でご紹介したような事例(これは経験の1つにすぎない)を経験したものとして、「スターリン主義」ではなく中国は「帝国主義」に近いのではないかとの考えを持つ者である。一見気がつきにくいが脈々と覇権拡大をこの「帝国主義」日本国内でさえ行う国家を変節形態の一つとしてであっても「スタ」と規定することはかえって右翼のや無知識無人に追い風を送ることになるのではないか、というのが私的な危惧である。この点に於いて意見の完全な一致を見ていないにもかかわらず、このような場所を提供してくださったアッテンボロー氏の懐深いご姿勢に対して深く感謝申し上げるものである。

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コメント

 naraさん、初めまして。今回の記事はメールをやり取りしている方の実体験を書いて貰ったもので、私は直接は知らないんです。どうも日本革命のことばかり考えてきた物で、海外事情については疎いところがあります。今後は近隣諸国の問題についても勉強するようにしたいと思っています。

投稿: アッテンボロー | 2008年2月28日 (木) 22時30分

こんぬつは
普段、何気に見ているNスペの中国特集等
舞台裏でこんなことがあるなんて知りませんでした 今後も貴重な情報お願いします
             (´・ω・`)

投稿: nara | 2008年2月28日 (木) 21時21分

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投稿: みんな の プロフィール | 2008年2月25日 (月) 07時59分

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