中国スターリン主義によるチベット人民虐殺を弾劾する
今月10日に始まった亡命チベット人の帰還のためのデモ行進が、インド政府によって全員拘束された。この事が呼び水となりチベットの人々が自由な独立チベットを求めてデモ行進に立ち上がった。当初全く非暴力であったデモ隊に対して中国軍は発砲して解散させようとした。この事に怒ったチベット人民は民族蜂起と呼べる実力闘争に立ち上がり、華人商店などを焼き討ちした。51年の中国軍による侵略、59年の実力蜂起への虐殺という体制の下に呻吟してきたチベット人民にとって今回の闘いは全く正当な闘いである。私はチベット人民の実力闘争を断固として支持すると同時に、戦車を繰り出すなどして100人を超えるとも言われるチベット人民を虐殺している中国スターリン主義を徹底して弾劾する。
マルクスは「他の民族を抑圧する民族は自由ではあり得ない」と言っている。民族抑圧は共産主義者にとって最も忌むべき行為である。レーニンは「勝利をえた社会主義は、必ず完全な民主主義を実現しなければならない。したがってまた、それは民族の完全な同権を実行するばかりでなく、被抑圧民族の自決権、すなわち自由な政治的分離の権利をも実現しなければならない。隷属諸民族を解放し、そして自由な同盟--ところで自由な同盟は、分離の自由をぬきにしては、いつわりの文句であるが--の基礎のうえに、これらの民族との関係を打ち立てることを、現在でも、革命の期間でも、革命の勝利ののちでも、そのすべての活動によって証明しない社会党、そう言う党は、社会主義にたいして裏切りをおこなうものであろう。」 (「社会主義革命と民族自決権《テーゼ》」国民文庫「帝国主義と民族・植民地問題」所収) 「『自国』民族によって抑圧されている個々の植民地および民族の分離の自由を主張しない社会民主主義者、とくに大強国民族(大ロシア人、イギリス=アメリカ人、ドイツ人、フランス人、イタリア人、日本人、その他)の社会民主主義者は、実際には排外主義者と一致していること。」 (同上)
「発展していない諸国、すなわちわれわれが(われわれのテーゼ第六条で)第二項と第三項にいれておいた諸国、すなわち東ヨーロッパ全体と、植民地および半植民地全体では、事情はべつである。ここには、一般に、なお抑圧されている、資本主義的に未発達の民族が居る。これらの民族には、なお客観的にみて全民族的な任務が存している。すなわち、民主主義の任務、他民族による抑圧を打倒する任務が、なお存しているのである。」 (「マルクス主義の漫画および『帝国主義的経済主義』について」同上所収)
マルクスはイギリス人と言っても良いほど長く亡命生活をおこなっていた際に、アイルランドの独立を支持していた。レーニンは民族の牢獄と呼ばれるロシア帝国内の諸民族に民族自決権と独立とを提供した。本来の共産主義は被抑圧民族の権利を擁護するものである。しかるに中国スターリン主義は軍を動員してチベット人民の独立を求める運動、中国からの分離を求める運動を圧殺しようとしている。これは共産主義とは相容れない行為である。まさにレーニンが病床にあった時に、スターリンがグルジア問題などをはじめとして民族抑圧政策を取ったことと同じ行為である。中国共産党は「共産党」とは名ばかりのスターリン主義の党であり、反革命である。徹底して弾劾する必要がある。
同時に私は日本人として朝鮮・中国にたいして日本がかつて行った侵略戦争の責任を取るために日帝打倒の闘いを遂行する責任がある。今現に経済的植民地と化しているアジア幾多の国々に本当の意味での民族自決・独立を保証するためにも侵略者である日帝と闘う。日帝が米帝の兵站補給を行うことによって傀儡政権を打ち立て、植民地状態となっているイラクの解放のためにありとあらゆる手段で自衛隊の撤退を追求していく。この闘い無くして中国スターリン主義を批判することは反共主義への転落であるからだ。帝国主義本国の共産主義者は、自国帝国主義の行う侵略戦争にたいしては内乱を対置する。革命的祖国敗北主義を貫いて被抑圧民族人民と連帯する。「闘うアジア人民と連帯し、日帝のアジア侵略を内乱に転化せよ」のスローガンを墨守するであろう。
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コメント
TAMOさん、確かにマルクスはキリスト教世界を中心に物事を考えていたようですね。そしてレーニンもある時期まではイスラム系民族などの問題について非常に意識が低かったようです。キリスト教を否定しながらキリスト教の範疇から抜け出せていないと言えるかも知れません。
薩摩長州さん、「11.14渋谷暴動」の後に「闘争」が付きますよね。「事件」を付けた場合権力用語ですが、「闘争」と続けることでわれわれの言葉になるのですね。ご教示どうも有り難うございます。TrackBackについては私も最近は中々出来ません。基本的には気力が足りないのですが。またコメントなりさせていただくようにします。元気になりましたらTrackBackも復活させますので、その時はどうぞよろしくお願いします。
投稿: アッテンボロー | 2008年3月27日 (木) 22時04分
私は暴動という言葉をつかっております。遠い昔、Hに配属されていた頃、砦に星野同志が中核メットに指揮笛をくわえたモノクロ写真が打ちっ放しのコンクリートの壁にはってありました。その下の方に11.14渋谷暴動と書いてありました。
それを見て、指導部に「暴動」は権力用語ではないか?と問うたところ。いや、暴動という言葉はわれわれの言葉である。と言われた記憶がございます。「渋谷暴動事件」という風に権力は「事件」という言葉をつけて呼びますが、それは紛う事なき権力用語であります。まあ、詳しいやりとりはすっかり忘れたのですが暴動という言葉は中核派の公認用語であると理解しております。ささいなことではありますが。
相変わらずトラバとおりません。宗教の話をあげておきました。
投稿: 薩摩長州 | 2008年3月27日 (木) 20時01分
仏教徒から見れば、マルクス主義は基督教の一形態にしか思えない・・・・というのはナシですかね?
投稿: TAMO2 | 2008年3月27日 (木) 07時36分
戦闘的無神論者さん、では貴方はレーニンの「帝国主義と民族・植民地問題」をどの様に受け止めているのですか? 貴方の主張は宗教を信じる物は皆殺しにすべきだと言うことですね。その様な共産主義が存在するとでも思っているのですか。それは共産主義ではない。マルクス主義とも無縁である。スターリン主義の中でも最悪の思想をお持ちのようですね。民族問題・宗教問題は、粘り強い啓蒙によって解決されるべきである。暴力的・強権的に抑圧するのは問題の本質的解決には繋がらない。
投稿: アッテンボロー | 2008年3月24日 (月) 11時52分
あなたはマルクス主義者の癖に、ばかばかしい宗教イデオロギーに凝り固まったチベット仏教の坊主どもの運動を支持されるのですか!?
宗教などというものは阿片で、その信者もろとも抹殺されて当然の存在です。子供であろうとも宗教の信者には容赦するべきではない。
私は宗教などという何の価値もない、消え去るべきものに支えられたチベットにおける今回の反動的暴動を弾劾します!
投稿: 戦闘的無神論者 | 2008年3月23日 (日) 11時59分
TAMO2 さん、日本共産党はスターリン主義の党ですから、世界革命の立場から中国スターリン主義を批判することは出来ないでしょうね。どうしても仲間内のなあなあの記事となるでしょう。
naraさん、「暴動」ではないですよね。一先ず今日は「動乱」という表現を使いましたが、独立運動とした方が適切であったかと思います。
貧乏な勤め人さん、仰るとおり、今後は独立運動とした方がよいと思います。
ameさん、チベットからの通信はインターネットなども含めて検閲されているそうですが、それでも事態が世界中に広がるのは防ぐことが出来ないでしょう。今日の記事のメールをくださった方もチベット現地の人と連絡を取り合っていますから、何らかの方法で情報を伝えていきたいと思います。
投稿: アッテンボロー | 2008年3月19日 (水) 21時24分
いまだにマルクスレーニンかよw
ご本尊のロシアですら誰も信じちゃいないのにw
投稿: | 2008年3月19日 (水) 19時35分
人権団体が中国に射殺された僧侶の写真を公表してましたね。
youtubeからも配信されてるようです。
ただ中国国内ではチベットや暴動は検索不可になってるとか。
ネットの普及で情報統制が難しい時代なのに中国は今後どうするのでしょうかね。
投稿: ame | 2008年3月19日 (水) 13時08分
チベット人が行っている事は『暴動』ではなく『独立運動』ですよね。
投稿: 貧乏な勤め人 | 2008年3月18日 (火) 23時37分
マスコミは「暴動」という言葉を安易につかうな!!!!(´・ω・`)
投稿: nara | 2008年3月18日 (火) 20時02分
あ、共産党は自称ではともかく、客観的には革命的左翼じゃないですな。ステータス・クオこそ、彼らに相応しい定冠詞。
投稿: TAMO2 | 2008年3月18日 (火) 11時08分
いやあ、赤旗を読む限りは「媚中派」と言われても仕方のない連中がいますよ。
ってか、赤旗を読んで激怒しているところです。(図書館で読んだので細かい突っ込みはナシね)
http://red.ap.teacup.com/tamo2/698.html
投稿: TAMO2 | 2008年3月18日 (火) 10時54分
書き込んでいただいている内容については、殆ど同意しますが、出来れば名無しは止めて下さいね。ハンドルネームを考えるのが面倒でしたら、イニシャルだけでも結構です。
投稿: アッテンボロー | 2008年3月18日 (火) 01時19分
日本の革命的左翼が、「媚中派」だというのは、全くの嘘。
革命的左翼の歴史的経緯も現在的主張も、何一つ知らない連中の甚だしい誤認。
ソ連・中国・北朝鮮の抑圧体制を、何十年も前から最も厳しく批判してきたのが、革命的左翼。
ところで、仲間のサービス残業=タダ働きについて、「机上の空論者」知事に批判意見を言った女性に対して、いまだに粘着している連中って何なの?
場所・主張・口調からして、日頃「愛国者」気取りの連中に似てますね。(個人の感想です)
もし、同じ連中なら彼らの「愛国心」の質が問われますね。
投稿: | 2008年3月17日 (月) 23時54分