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2009年5月 9日 (土)

決意表明とご無沙汰のご挨拶

 昨年4月に妻が蜘蛛膜下出血で死地をさ迷い、私が1月にリストラ鬱病によって郵便局を退職していたため夫婦揃って病気による失業者となっていた。現金な物でストレスの原因である郵便局を離れると病状は健やかになった。10月からは某飲食店で22時から8時まで、拘束10時間実働8時間の勤務をして月収11~15万の生活を送っていた。傷病手当が月約17万だったから自宅で寝ていた方が収入が上という文字通りのワーキングプアの生活だ。新たな仕事を見つけ、現在は某社の個人代理店になるべく努力している最中で、上手くすれば01年に民営化の準備で簡易保険・郵便貯金の募集手当制度がそれぞれ「顧客満足貢献手当」「営業方針貢献手当」として大幅に改悪される以前の生活水準に戻れるかも知れない。少なくとも民営分社化で賃金は業界最低、ノルマは滅茶苦茶で自爆営業当たり前。一時金(ボーナス)の大半が消えていくというタコ部屋企業とおさらば出来て良かったと思っている。

 お付き合いの有ったブロガーの皆さんとは本当に疎遠となっていたが可能な限り記事を書いて小泉・竹中が一体どの様にして「権利の全逓」「総評御三家」と呼ばれ日本の労働運動を牽引してきた全逓信労働組合を御用組合の集合体である連合の中でも最右派の組合に変質させたか、同時に国民と共有の財産であった郵便局を5社に分割して各々を勝ち組大企業の食い荒らすままにしてしまったかの実態を報告していきたい。永年郵便局で働いてきた者にしか分からない事実を明らかにしていきたい。政治家や評論家による郵政民営化批判は広く知られているが、職場からの告発は殆ど知られていない。このブログにリンクを貼っている郵政労働運動関連のサイトは、残念ながら郵政関係者が見るくらいで殆ど注目されていない。民営化の過程で一体どれだけの局員が自殺し、数千人が長期間の病気休暇・休職に追い込まれ、十数万人が定年を待たずして職場を去った。私のブログを入り口としてそれらを是非とも覗いて欲しい。

 書籍としては全逓四・二八連絡会が昨年「郵便屋の叛乱」という本を彩流社から出版した。78~9年の反マル生越年闘争を闘った結果懲戒免職にされた58人の内、91年に全逓本部に切り捨てられても屈することなく28年間闘い抜き、見事職場復帰を実現した7人の記録だ。同時に全逓労働運動の最良の教科書でもあるし、郵政民営化に向かう20数年間の現代史でもある。この本を書いたのは郵便屋さんだ。同じく現場の郵便局員が民営化を告発した物としては池田実さん(この方も四・二八被免職者)の「郵政民営化 郵便局はどこへ行く」(現代書館)「郵便屋さんが泣いている 郵便局腐食の構図」(現代書館)。面識は無いと思うが国沢健さんの「郵便は出すな! 元郵便局員の叫び」(ゴマブックス)がある。小説としては笹山久作さんの「郵便屋」「四万十川」ともに河出書房新社。古い物では「全逓労働運動史   総括と80年代展望」神子高人著(田畑書店)などが現場で働きつつ局員が実態を告発した物だ。惜しむらくは全員が郵便か集配の郵種労働者で、貯金と保険にはそんな人間が居ない。元々貯金・保険の人間は金儲けの時間が減るのを嫌がって役員活動家にならないし、いてもその殆どは本部派の人間だ。出来れば私がこのブログでその穴を埋めて郵政三事業の総体を知ってもらう一助になりたい。

「雑談日記(徒然なるままに、。)」の8日付記事「われ決意す、たとえ倒れようとも、痩躯(?)に鞭うち這ってでも前進し捨て石とならん、君ら我らに続け、未来は君たちのものだ!」に書き込んだコメントの転載。
 
 SOBAさん今晩は。お久しぶりです。最近どうにかこうにかブログにオリジナル記事を書く余裕が出来つつあります。まだまだコメントへの返信を書くほどの余裕は有りませんが、出来ればTrackBackは再開しようと思います。特に中曽根内閣の行革による国鉄分割民営化に始まった格差社会の20数年間で疲弊した地方の現状と、「国鉄の次は郵政だ」と言われて、やはり20数年間民営化攻撃に晒され続けた郵便局の実態を暴露して一人でも多くの人に知って欲しいからです。

 取りわけ05年の郵政選挙によって郵便局がどの様に変質してしまったかについての生き証人である訳ですから。

 処でこの記事で「草の乱」を紹介されていますがご用心下さい。この映画のそれもこの渡河のシーンにはJR東労組が500人のエキストラを動員しています。この組合は国鉄時代は動労であり、鉄道労連を経て、現在はJR総連となっています。つまり国鉄分割民営化に始まる今日の格差社会作りに労働運動・革命運動の中から裏切り者として登場したカクマルの本隊です。

 やつらはこの映画をJR東労組・JR総連の宣伝に使い「左翼」の仮面を被って勢力を拡大しています。悲しい話ですが「週刊金曜日」などの「左翼系」文化人達の中には、JR総連に買収されて提灯記事を書くところまで落ちぶれた輩が存在します。この点に十分ご注意の上紹介下さるようお願いします。

 尚このコメントは私のブログにも転記いたします。ご了承のほどお願いします。

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コメント

 お久し振りです。今年度は動労千葉労働学校で学んでいて、労働運動に関する学習が楽しくなってきました。

>小泉・竹中が一体どの様にして「権利の全逓」「総評御三家」と呼ばれ日本の労働運動を牽引してきた全逓信労働組合を御用組合の集合体である連合の中でも最右派の組合に変質させたか

この辺りの記事を楽しみにお待ちしております。今後ともよろしくお願い申し上げます。

投稿: ネコスキー | 2009年5月 9日 (土) 19時10分

TBありがとうございます。

アッテンボロー家の経済的土台の復旧が進みつつある状況下、今後のブログのほうも、とても楽しみです。

資本主義がどんなにアホなものなのか、これからも勉強させていただきたいと思います。。。

投稿: | 2009年5月 9日 (土) 11時54分

アッテンボローさん、こんにちは。

上記エントリーへのコメントありがとうございました。特に3月はじめから雑談日記ではスパムTBと何だか分かりませんがスパムコメントが沢山来ていまして(半分は日本語で、残り半分くらいは英語の)、アッテンボローさんのコメントは名前もMLアドレスもなかったのでうっかり見逃すところでした。(名前とアドレスだけは小生の方で追加しておきました。)
 
なお、上記エントリー中でご紹介した下記「命落とすな、自公を落とせ、選挙に行こう衆院選」バナーもよろしくお願いします。
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/0anime/jiminwotheend83B-S.gif
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/0anime/jiminwotheend83-2B-S.gif
 
また、アッテンボローさんの雑談日記へのコメントに関して、雑談日記の方でも下記コメントをアップしておきました。小生の正直な感想です。
 
(以下、コメント始め)

アッテンボローさん、時々TBでお世話になっていましたが、お久しぶりです。

>この映画のそれもこの渡河のシーンには
>JR東労組が500人のエキストラを
>動員しています。

↑そういう事情があるとは知りませんでした。
 
ただ、感想を言わしていただければ「この写真はなかなかいい写真だ」という小生の最初の感想は変わりません。秩父困民党の歴史的事実にも、この写真にも何の罪もないと言うことです。
 
現在、プロフィールのところにも(プロフィールはアクセス解析では他のエントリーに混ざって常に10位くらいです)
 
日本国憲法第97条【基本的人権の本質】
 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
 
との関連で、この「秩父困民党荒川渡渉の図」と「大宮郷(現秩父市)突入の図」そして、ウジェーヌ・ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」をご紹介しています。
 
今回、アッテンボローさんのコメントで知ったことは参考としてお聞きしておきますが、この写真をご紹介することを別にやめようとは思いません。
 
正直に言わせていただければ、「革なんとか」とか「中なんとか」なんて小生にとってはどうでもいいことです。
 
(以上、アッテンボローさんの雑談日記へのコメントに関して、雑談日記の方でのコメント終わり)

投稿: SOBA | 2009年5月 9日 (土) 07時12分

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