お好み焼き おけいちゃん
御所市で最も繁盛しているお好みやさんが御所市竹田60の7にある。地図を掲載するスキルがないので省略するが、御所市栄町交差点か葛城公園でGoogle検索すれば地図が出てくるはずだ。実はこの店、御所郵便局が栄町71の3に有るため郵便局員の溜まり場だった時期がある。何故過去形なのかというと、今では郵政民営化の流れの中で食べに行くことすら出来ない現状があるからだ。1989年4月の開店以来、美味しいために大変繁盛しているのだが、局から歩いて1分と掛からない近距離だから局員が昼の休憩時間や勤務終了後にたむろしていた。拘束時間が8時間45分であるため、7時出勤の人間が4時頃から、8時出勤の郵便外務は5時頃、8時半からの貯金・保険・総務の人間は5時半頃から、次々に足を運んだ。貯金・保険の外務員の場合は昼時の集金やお客さんとの商談で食事が1時であったり2時であったりするし、郵便課や貯金保険課内勤の休憩は担務によって10時であったり3時頃であったりするから、店が開いている間中郵便局員の姿があった。
それが一変したのが96年であったか97年であったかに開始された人事交流という名の強制反転による組合つぶしの攻撃の結果だ。それまで現場の局員というのは本人が希望するか、所属局が統廃合で無くなるかでもしない限り採用から定年退職まで長い人間なら40年以上同じ局にいた。職場の長老だから、1~3年の定期異動で居なくなる管理職より発言力がある。こういった人たちが全逓の主要な役員を占めていた。集配などは体力的に若い者の方が仕事が早い場合があるので、時々年功賃金に不満が出るのだが、先輩達はその分良く奢ってくれた。春と秋の移動で同一局所に5年以上在籍している職員を対象にして一回あたり職場の人員の5%を入れ替え、5年で総入れ替えするというのが郵政当局の方針だ。配転の対象となったのは30代後半から50代前半のベテラン達。奢ってくれる人がいないから自然とおけいちゃんに足を運ぶ回数が減る。追い打ちを掛けたのが飲酒運転の罰則強化。バッシングの中で公務員は懲戒免職が当たり前となる。今は昼休みに食事に出る際にも制服を着て局外に出ることが禁じられているため、着替えるのが面倒くさくてみんな仕出しの弁当か自宅から弁当持参になってしまった。局の近隣の飲食店は売り上げが激減した。昔はどの店も局のお得意さんだったが、今は違う。
別におけいちゃんは局員だけで保っていたわけではなくて、美味しいとの評判を聞きつけて香芝市や五條市からもわざわざ食べにやってくるお客さんが居る。いつのことであったか地方紙の奈良新聞にも取り上げられたので結構有名だ。私がいつも注文するのはモダン焼き。焼きそばをお好み焼きの生地でくるんだボリュームたっぷりの一品だ。仕事帰りは慎んでいるが、休日に家族で出かける時は妻がハンドルを握るので遠慮せずに生ビールを頼むことが出来る。ささやかな贅沢だ。奈良に来ることが有れば、是非とも一度は足を運んで欲しいおすすめの店だ。
営業時間 午前11時から午後7時
定休日 月曜日
場所 近鉄御所駅から徒歩約7~8分もしくはJR御所駅から徒歩約5分。御所市竹田60の7(電話0745-65-0730)
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コメント
私が、集配に携わっていた30年前、元旦の局内食堂にはそれとなく燗酒を入れたヤカンがおいてあり(官側も黙認)、バイト学生を出した後は、みんな顔を赤くしていたものです。31日年賀の仕上げが迫ってくると、家族まで駆り出して最後の差し込みをしたとか、鍋を持ち込んですき焼きをしたとか昔話もありました。私の時代でも、「やすさん」なる人物が酔っぱらって組み上がった区分管をを倒してしまい、みんなで組み直した思い出があります。班長が配達からビール瓶を担いで帰り、勤務明け後の区分管で酒盛りは日常でした。何ともおおらかな労働現場でしたが、現場は自分たちのものという気概が、歴史的反マル生闘争の力になったと思います。
投稿: 虎児 | 2009年5月 4日 (月) 09時32分
20〜30年前に比べて、どこの職場も同じようなものですね。それにつけても、かつての支部青年部長が、小集団活動のリーダー!サキサカ派には、信念と言うものは、はじめから無かったのか?
投稿: 革共同反中央派 | 2009年5月 3日 (日) 12時22分